Quantcast
Channel: 緋紗奈のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 694

MH小説Prologue~目覚めの者~

$
0
0

MH5が出る前に終わらせたいんじゃーーーー!!!
(後自分が書きたい)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




うっそうと生い茂る草木の間をかき分けながら
道なき道を進む2人のハンターと1匹のオトモアイルーがいた

この2人のハンターは師匠と弟子の関係
オトモアイルーは師匠の昔からの相棒

2人と1匹は未知の樹海と呼ばれる場所を調査のため訪れていた

「師匠そろそろメシにしようよ、腹減った。肉焼きセット出して良い?」
「せっかちなヤツだなお前は・・・まぁ俺も腹減ったしそうするか」
「旦那様、僕にも♪でっかいこんがり肉が欲しいニャ~」

非常に穏やかな雰囲気、それもその筈
2人は一緒にいると狩り友と間違われてしまうくらい
とても仲が良い師弟なのだ

オトモアイルーもそれを分かっているので
冗談も交えながら会話をしている

「さて、俺達は今日未知の樹海のかなり奥地に来ている
最近この辺りの様子が少しおかしいと連絡があってな・・・
恐らく件≪くだん≫の狂竜化騒ぎのせいではないかと思うのだが
ちょっと妙な胸騒ぎがしてならない、注意を怠るなよ!」
「ちょ・・・止めてくれよ師匠!師匠のその妙な胸騒ぎって
嫌なくらい的中率高いんだよ!?勘弁してマジで・・・」
「へい!お弟子さんびびっているニャー?」
「べ・・・別にびびってないもんねー」

食事を終えると再び調査を行う
今回はギルドの依頼ではなく、様子がおかしいと耳にし
それに少し胸騒ぎがしたので個人的に調査に来ていた

しかし未知の樹海といえど、普段と大して変わっている様子はない
狂竜化したモンスターも見当たらない
自分の勘違いかと師匠のハンターは思い始めていた

「師匠もう少しで日が暮れるから帰ろう。夜に調査しても危険だし
今回は師匠の勘違いってことでいいじゃんか」
「うーん、やっぱりそうなのかな?しかし・・・」
「どうかした?」
「いや、いつもなら最低でも4回はモンスターと遭遇するのに
今日は一度も接触していない・・・と思ってな」
「そういえばそうですニャ、ニャんでだろう?」

いつもと違う違和感・・・それは森が静かすぎるということ
モンスターの鳴き声さえ聞こえないのだ
見かけるのは草食獣ばかりで肉食獣がいる気配は微塵も感じられない

もう少し調べたいという師匠の申し出に弟子のハンターも同意した
更に樹海の奥地へと足を進めていく

すると突然鼻をつく強烈な異臭が漂ってきた
思わず全員顔をしかめて鼻をつまむ
一瞬ババコンガの屁かと思ったのだが、これはどうやら違う

思い当たる節が全員にあった
この匂いは・・・死臭だ

急いでその匂いがするほうへ向かうとそこには
目を疑うような光景が広がっていた



「な・・・何だ!?これは・・・」



なんと大型モンスターが大量に死んでいたのだ
しかもその全てが頭をかみ砕かれて絶命している
中には体が真っ二つに引き裂かれているものまであった
死んでから少し時間が経っているようで
体が腐敗し始めており死臭を放っていたのだ

「ごめん、師匠・・・俺ちょっと吐いてくる」
「ああ、そうしろ。こんなおぞましい光景初めて見るぞ」

師匠のハンターは先にその死体を調べ始めた
ジンオウガ、リオレイア、リオレウスにダイミョウザザミ、
ケチャワチャにネルスキュラと他にも沢山・・・・
種類に偏りがあるわけではいらしい

奥を見るとなんとイビルジョーまで無残な姿をさらしていた

「凄いなこれ・・・人間がやったわけじゃなさそうだ」
「当たり前だ、こんなこと人間ができるわけがない、
見てみろ腹を食いちぎられている死体まであるぞ」
「いやだニャー!見たくないニャー!!」

と、その大量死しているモンスターにある共通点が
あることを弟子のハンターが見つけた

「師匠、こいつら全員狂竜化しているモンスターじゃないか?」
「・・・どうやらそのようだな、発症していないモンスターは
一体もいないか・・・どういうことだ?これは・・・」

しかしそれ以上のことが分からない
2人と1匹は更に奥へ進んでみることにした

背高く伸びた草木が行く手を阻む、前もろくに見えない
声でそれぞれの位置を確認しながらゆっくりを歩を進める

すると前を先に進んでいたオトモアイルーが突然
悲鳴を上げ、師匠と弟子を呼んだ

何事かと急いでその森を抜ける

「おい!何があった!?大丈夫か?」
「だ・・・旦那様・・・あ・・・そこ・・・」

師匠と弟子がオトモアイルーの視線の先に目をやると
見たこともない大型の牙獣種らしきモンスターがそこにいた

一瞬にして凍り付く2人と1匹・・・・
だが、その大型モンスターは眠っているのか動く気配がない

「が・・・牙獣種・・・なのか?見た目はそうだけど」
「かなりの大きさだな、テオ・テスカトルよりもデカそうだ
頭に銀色の一本角。こんなモンスター初めて見るぜ」

動けずにいると周囲がなにやらざわついてきた
四方八方からモンスターの鳴き声が聞こえる

その声に反応し目を覚ました大型モンスターが顔を上げた

大型モンスターが2人と1匹をじっと睨み付けてきた
しかしその場を動く気配は全くない、鎮座したまま

ふと弟子が目線を変えると目を疑うものがそこにはあった

なんと他のモンスターがすぐそこの丘の上に集って来ていたのだ
しかし何故か牙獣種だけという異様な光景

モンスターが集まってきたのを感じたのか
大型モンスターは首を持ち上げ、その大きな一本角を天高く掲げる


Prologue1



次の瞬間


「ボンッ」という大きな音が聞こえた
何の音か分からない弟子は師匠に何の音だったか尋ねようと
師匠を見るとなんと師匠の片腕がないことに気付く

何が起こったのか分からないオトモアイルーは
自分の旦那の腕が無くなっていることに腰を抜かしている

そして師匠のすぐ横にさっきまでなかった大きな穴が空いている
パニック状態になりながらも弟子は師匠の体を支える

「師匠・・・今一体何があったんだよ!?腕が・・・」
「俺にも分からん・・・だが、あのモンスターが口から
息を吹き出したのは分かった、その後すぐに・・・・」

口から息?
にわかには信じられないが、事実師匠の片腕は吹き飛んでおり
地面には大きな穴が空いている
丘の上にいるモンスターがそんな攻撃をすると聞いたことはないし
そう考えると一本角のモンスターやったとしか思えない

一本角のモンスターはこちらを未だ睨み付けている
視線を外す気配は全く感じられない
その視線は2人と1匹へ向かって強い敵意を放っている

「に・・・逃げろ、こいつは俺がなんとかする」
「う・・・え!?何言っているんだよ!一緒に逃げよう」
「駄目だ!俺も一緒だと足手まといになる。そうなったら全滅だ」
「で・・・でも・・・」

弟子が視線を一本角のモンスターにやると、その強い敵意に
体中の血がまるで逆流するかのような悪寒が走った
恩ある師匠を守ろうと武器をとろうとしたが手が震える

「いいか、絶対に逃げ切ってこんなヤバいモンスターが
いたことをギルドに知らせるんだ!お前にしか出来ない」
「で・・・でもよ・・・・」
「最後くらい言うことを聞け惚け茄子!早く逃げろ!
あのモンスターは俺達を殺すつもりなんだ、急げ!」
「お弟子さん行くニャ!」
「お・・・お前・・・そんな・・・師匠・・・・!」
「またここに来たら骨くらい拾ってくれ、残っていたらだけどな
もし残ってたら妻の隣に埋めてくれな」

オトモアイルーに引っ張られながら弟子はその場から走り出した
それを見届ける師匠・・・・
残った左腕でランスを手に取り一本角のモンスターの気を
こちらに向かせようと挑発をしながら時間を稼ぐ











ベースキャンプへ急ぐ弟子の耳に師匠の悲鳴が聞こえてきた
同じくオトモアイルーにもその声が届いた

1人と1匹は目に涙を浮かべながら走り続ける
「師匠・・・ごめんなさい」とずっと口ずさみながら・・・

一体あのモンスターは何なのか考える余裕もなく、
あまりのショックにそいつがどんな姿なのか記憶から消えていた
覚えているのは奇しくも大きな銀色の一本角だけだった












Prologue2

Prologue3





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


Viewing all articles
Browse latest Browse all 694

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>