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竜帝の伝説《小説》 真なる意志を胸に[5話]

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ぐ…なんか時間が空いてしまった

今回はスレイプモン視点です。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

空いた時間で日記を書きます!

というか俺は割とマメに日記を書いている。

いやー長生きしているといつ何をしたかがあやふやになるんだよなー。

昨日したこともまるで1000年前にしたみたいに感じることあるし、まじで長生きしていると時間感覚狂うぜ。

そんな時は一文でもいいから日記を書くといいと先代総司令官に言われたので実践しているワケだ。

 

ではでは、早速書きます。

 

今日はいいことがあったんだ。

ギルモンがようやくグラウモンへ進化することが出来たんだ。

グラウモンはとても喜んでいた、俺もとても嬉しい。

訓練を始めてから5年。

俺からしたらそうでもないけどギルモンには途方もない時間だろう。

アルフォースにアドバイス聞いてなかったらもっと時間が掛かっただろう。

もしかしたら進化することさえ出来ないまま成長期の寿命に達して死んでいたかもしれない。

本当にアルフォースに感謝するわ。

アルフォースに訊きに行った時は俺が死ぬかと思ったけど。

直系進化体ではないけどアルフォースの力は稀代の天才と言われるほどにとんでもないものだ。

竜の本能を解放している時の攻撃力上昇率は半端ない。

まぁ攻撃力が上がる代わりに性格がめっちゃ凶暴になるけど。

400年前に本気で戦った時はそれを嫌と言うほどに思い知らされた。

こっちも本気にならなければ多分殺されていたな。

マジでバーサーカーになってたからな、あの時のアルフォースは。

正直”七大魔王”相手にするよりも怖かった。

しかし何でバーサーカーになるまで怒ったんだろう?

ユピテルモンとオメガモンに散々言われたけど全く分からない。

あの時怒った理由は分かるんだけどな~、竜種のことを侮辱したからって。

先代総司令官にキツく言われていたのにすっかり忘れていたよ。

 

…なんか凄く久しぶりに思い出したな。

先代総司令官…”ロイヤルナイツ”ではもう俺しかその姿を知っているものはいない。

竜帝エグザモン、竜種の頂点に君臨するデジモンだ。

俺が唯一尊敬するデジモン。

体も大きかったけど、それ以上に心が大きい存在だった。

実力では俺の方が上だったハズなのに絶対に勝てないと思わせるオーラを持っていた。

”七大魔王”でさえ敬意を持って接する奴がいるくらいなのに不思議と恐怖を与えるようなものではないという、なんというか『これこそが王だ!』とそう感じさせる聖騎士。

俺はエグザモンに「竜種の本能を侮辱してはいけない」と耳にタコが出来そうなくらい言われていた。

これはあれだな、いつか絶対にそれを言うから気を付けろって意味だったんだろうな。

予知夢でも視る能力あるのかよエグザモンは…本当に不思議なデジモンだぜ。

俺が聖騎士になった頃から長老竜帝とか言われていたくらい長生きしていたデジモン。

死んだ時いくつだっけ? エグザモン…たしか4万年歳?

自分ですら正確な年齢覚えてなかったから俺も忘れた。

そんな俺も大概だけど…。

 

エグザモンが死んだ理由は深手を負っている状態で動いたからだ。

本来、”ロイヤルナイツ”には寿命がない。

けどエグザモンは任務で致命傷ではないものの、激しいデータ損傷を負っていた。

寿命が存在しないハズなのにこのままでは1年か2年くらいしか生きられないだろうと医師から宣告を受けた。

もしこの状態で動けば即データ崩壊するだろうとも言われていた。

イグドラシルから治療方法が見つかるまで動くことを禁じられた。

 

でもエグザモンは動いてしまった。

しかも戦った、よりにもよって”七大魔王”のリヴァイアモンと。

必死の俺達の制止を振り払ってリヴァイアモンのいる場所へ迷いなく…。

リヴァイアモンは追い返すことに成功したけどエグザモンの体は壊れた。

苦しみながら死ぬエグザモンを俺は見ていた。

何故死ぬと分かっていて動いたのか、イグドラシルからも動くなと言われていたのに…。

俺にはエグザモンが何を考えていたのか分からなかった。

ただ最後にエグザモンはこう口にした。

 

「これでやっとお前の所へ行ける。約束を…守ったぞ、ブレイクドラモン…」

 

苦しいはずなのに何故か微笑む彼を見て余計理解が出来なかった。

聖騎士としてはあるまじき死に様だ。

でもエグザモンは迷わずそれを選択した。

約束ってなんだ? イグドラシルの命令よりも大事なものなのか?

エグザモンが死んで随分時間が経ったけどやっぱり分からない。

 

かなり話が脱線してしまったな。

これからまた任務だし今日はここまでにしておこう。

任務の前にグラウモンと会っておくか、ほとほどにしておけって言ったけどまだ訓練していそうだしな。

もし疲労困憊で動くことも出来なくなっていたら少しエネルギー分けてやろうっと。

あれ? そういえばなんで俺グラウモンにはこんなに親身になっているんだろう?

これもよく分からねーな。

分かんねーのに考えたってしょうがないか。

特にたいした意味もないだろうけど気になるのは本当だし。

それじゃ行ってくるか。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 


苦節2週間

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こんにちわ、緋紗奈です

 

 

 

 

 

 

 

長かった…

 

 

 

リセットのしすぎで3DS壊れるかと思いました。

 

 

 

 

飽きて一旦戻ってお気に入りのメンバーを愛でてまた戻るを繰り返し

 

 

 

 

間違えてリセットしないように急ぎながらも慎重にと言い聞かせ

 

 

 

 

数えていないけど感覚的には1000回以上はリセットしたであろう先日……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

180626_224931_ed.jpg

 

 

 

 

 

キタアアァァァァァァァァ!!!!!

色違いレックウザ!!!

 

 

マジで長かった(T▽T;)

もう出ないかと思った

 

イベルタルとゼクロムって運が良いほうだったんだと改めて思いしました。

 

 

180626_225408_ed.jpg

 

 

 

3体目の色違いにして初のシンクロ成功!

とりあえずジャッジは……

 

 

180626_225422_ed.jpg

 

 

さりげなく4V(°д°;)

苦労したかいがあった(T▽T;)

 

 

 

レックウザはリゾートでのバカンスを終えて

今は私が名前考えつくのを待っているところ

ゼクロムはリンドヴルムにしたんだけど、

今までの伝説で一番欲しかった色違いだし

カッコいい名前にしたいからじっくり考えるとします

 

 

うーん…しかし本当にカッコいい♪

メガシンカすると漆のような光沢のある黒になるので更に格好良くなります

 

 

では次はギラティナだ!

オリジンのほうが好きだから…性格どうしよう;;

 

 

 

竜帝の伝説《小説》 真なる意志を胸に[6話]

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話(時間)が一気に進みますけど、これからが本番ですので…

そろそろ描こうと思っていたものを描こう

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「調子はどうだ、メガログラウモン」

 

「スレイプモン様! はい、僕は何一つ問題ありません」

 

あれから更に10年が経った。

グラウモンは訓練に訓練を重ね、ついに完全体メガログラウモンに進化することが出来た。

ウィルス種の本能による暴走も格段に減っていたが、全くないわけではない。

そのため過酷な訓練をする時には必ずスレイプモンが着くことに変わりはなかった。

むしろ完全体になり力が更に増したため、並大抵のデジモンでは彼の暴走を安全に止めることさえ出来なくなっていた。

スレイプモンの能力が絶対に必要だと誰もが思うほどに…。

 

「ガイオウモン、今日はあいつ暴走してないか?」

 

「今のところは…ですがこれ以上訓練が厳しくなればその対応が必要になるかと思います。」

 

「そうか。よし、じゃあ今日俺オフだし一日見ててやるよ。しっかり訓練に励めよ。」

 

「はい! 頑張りますスレイプモン様」

 

今回の訓練の主な名目は実戦を想定しての組み手だ。

”七大魔王”の配下と対峙することも考えられているもので、一般のデジモンではすぐに音を上げるほどの過酷な訓練だ。

 

「では、これからが本当の実戦形式になる。皆、覚悟を決めよ。」

 

 

 

 

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

 

 

訓練開始から1時間ほどが経過した。

 

「あー、やっぱりこうなったか。」

 

スレイプモンが大きくため息をついた。

視線の先には我を失って暴れ回るメガログラウモンがいた。

その目には理性の欠片も感じない完全な暴走。

メガログラウモンは敵味方の判別などついていない、さっきまで一緒に訓練に勤しんでいたデジモンに容赦なく攻撃をし続けている。

最早訓練どころではなくなってた。

 

「ガイオウモン全員を下げろ。メガログラウモンは俺が止める。」

 

「はっ!」

 

ガイオウモンの一声で全員一斉にその場を離れた。

メガログラウモンがそれを追い掛けようと走り出す。

その目の前にスレイプモンが立ちふさがった。

もうスレイプモンのことも分からないメガログラウモンは邪魔をしたスレイプモンに襲い掛かろうと両手の鎌を振りかざす。

 

「普通だといくら暴走してても本能で自分より強いヤツには攻撃してこないはずなんだけどなー、本当に厄介だよな」

 

スレイプモンはその攻撃を軽く避けるとメガログラウモンの体に触れる。

するとメガログラウモンは糸が切れた操り人形のように停止し地面に倒れた。

スレイプモンがメガログラウモンの生体エネルギーを限界まで吸収したのだ。

スレイプモンは何万分の1の確立で生まれる直系進化体という特殊なデジモンである。

普通のデジモンは生まれ持ったデータ情報である程度どのデジモンに進化するか決まっているが、直系進化体は生まれながらにしてどのデジモンに進化するか決まっている。

直系進化体で究極体に進化出来るものは1%以下と言われているが、究極体に進化出来れば普通のデジモンから進化するよりも1.5倍の強さと特別な能力を持つことが出来るのだ。

スレイプモンはその強さとエネルギー変換能力を持ってる。

エネルギー変換という能力はその名の通り体内になるエネルギーならばどんな種類のエネルギーにも変換が可能というとんでもない力である。

又、この能力を持っている者は相手の体に触れるだけで簡単にエネルギーを吸収したり、逆に与えることも出来る。

ウィルス種の本能は体が弱ると平行して弱くなる。

だから今スレイプモンはメガログラウモンからエネルギーを限界まで吸収し、可能な限り弱らせたのだ。

 

「はい、完了。メガログラウモンは目が覚めるまで俺が見てるから訓練再開してていいぞ。」

 

「分かりました。」

 

スレイプモンはメガログラウモンを抱えると自衛軍の宿舎に戻った。

 

 

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

 

 

 

宿舎に戻るとスレイプモンはメガログラウモンを横に寝かせた。

横にしてから改めてメガログラウモンに触れてみてスレイプモンは驚いた。

彼の体が冷え切っていたからだ。

 

「あれ? もしかしなくても弱らせすぎて体温調節出来てない?」

 

やりすぎた、と頭を抱えるスレイプモン。

このままだと命が危ないかもしれない。

慌てて先ほど吸収したエネルギーを4分の1、メガログラウモンに返した。

全部返すとまた暴走する危険性があるからだ。

少しでも早く体温が戻るように熱エネルギーに変換するおまけつきで

 

「う…う…スレイプモン様…」

 

しばらくするとメガログラウモンは意識を取り戻した。

 

「お、良かった。目を覚ましたな。自分が何をしたのかは…覚えているハズないよな。」

 

「……はい、申し訳ありませんスレイプモン様。またご迷惑をお掛けしてしまいました。」

 

記憶はなくても自分が何をしたのかはちゃんと分かっている。

ここ一ヶ月はなかったのに…、と落ち込むメガログラウモン。

 

「気にするなよ。今回も誰も怪我していないんだし、それにしっかり訓練に励めって言ったのは俺だ。お前は俺の言った通りにしただけだろ。」

 

「…ですが、やはり熱くなると暴走することは変わりありません。もっと自分を保っていなければいけないのに…」

 

「戦闘で熱くなるのは俺でもあるぜ? あんまり気にしすぎると雑念が多くなって逆に暴走する回数増えるぞ。アルフォースにも言われていただろ、悩みすぎるのはよくないって」

 

「ですが…」

 

更に言葉を続けようとするメガログラウモンの頭に痛みが走った。

スレイプモンがかなり手加減して、だが彼を殴ったからだ。

 

「悩みすぎるとよくないっての! 大丈夫、お前が暴走した時は必ず俺が止めてやるから」

 

「…本当ですか?」

 

「ああ、二言はない!」

 

それを聞いてメガログラウモンは少し安心した表情になった。

メガログラウモンは真っ直ぐスレイプモンを見つめると今まで言おうと思っていたことを口にした。

 

「スレイプモン様、僕が進化直後に暴走したことを知っていますか?」

 

「知ってる。ガイオウモンからも話は聞いていたが…それがどうかしたか?」

 

「本で読んだのですが、ウィルス種は究極体に進化した時にその本能を制御出来なくなることがあるそうです。なのに究極体に進化する前から暴走しているような僕ではそうなることは目に見えています。…だから…そうなった時、スレイプモン様に止めていただきたいのです。」

 

完全体に進化した今、メガログラウモンの一番の不安要素だった。

他の自衛軍のデジモンに比べると彼はとても厳しい訓練を積み重ねており、究極体に進化するのは確実だろうと言われていた。

でも究極体に進化したら直後に必ず暴走する。

普段大人しいウィルス種のデジモンでもそうなることがあるというのだから自分なら尚更だ。

そして暴走したら今度こそ誰かを傷つけてしまう。

しかも究極体が暴走するのだから他のデジモンでは止められない。

 

「確かに…俺ならお前がもし聖騎士と同格のデジモンに進化しても止められるだろう。うん、分かった! そうなった場合も俺が絶対に止めてやるよ。」

 

「あ…ありがとうございます、スレイプモン様。約束…ですからね。」

 

「おう、約束だ。だから安心してこれからも訓練に励めよ。」

 

「はい!」

 

嬉しそうに微笑むメガログラウモンの頭を撫でるとスレイプモンは部屋を後にした。

 

 

 

 

 

「…本当はもっと側にいてやりたいんだけど…あんまり側にいるとボロが出そうだしな…」

 

そうスレイプモンは小さく呟いた。

自分も鈍くはない、とっくの昔にこの事には気付いていた。

でも分かったところでどうしようもない。

今までやって来たことは変えられない。

だから隠すことしか出来なかった。

 

「あー…エグザモンが言ってたこと今更分かるなんてなー。今ならアイツの気持ちも分かるわ…」

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

やっとオメガモンがまともに描けるようになりました。

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ちょっとずつですが進んでいます。

こんにちは、緋紗奈です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらが、マジで初期に描いたオメガモン

 

 

 

180707_164020_ed.jpg

 

 

 

 

 

そしてこちらが今日描いたばかりのオメガモン

(ネタバレにはならない場面を撮りました)

 

 

 

 

 

 

 

 

180707_163730_ed.jpg

 

 

 

 

 

アルフォース「雲泥の差ってこのことを言うんだな」

 

スレイプモン「デュナスモンとかは初期の頃でも結構上手いのにね」

 

竜騎「作者曰く本当に好きなキャラが何故か上手く描けないらしいよ」

 

アルディ「あー…そういえば『バルバモンが何故か上手く描けるのが納得いかない!』って叫んでたな」

 

 

 

 

と、とにかくこれでやっとオメガモンをまともに描けるようになりました(^▽^;)

誰がどうみてもオメガモンですよね!?

 

しかし苦節5年(以上)これでオメガモン描きたいけど描きたくない病がなくなります。

もっと積極的にオメガモンを描こう!

 

 

 

それでは短いですがこの辺で(。・ω・)ノ゙

 

 

 

 

心底ドラゴンが好きなんだなぁ…と思いました。

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お久しぶりです、緋紗奈です。

 

 

や…やばい、完全に放置していた。

今日まで殆どブログも確認していなかった。

今まではどんなに更新する余裕が無くても確認はしていたのに…

 

 

まぁ理由は仕事が変わったのと、こちら

 

 

 

 

 

180731_190838_ed.jpg

 

 

 

「転生したらドラゴンの卵だった~イバラのドラゴンロード~」にガチでハマっていたからです。

 

7月の上旬に本屋でチラッと見かけて、ドラゴンの話みたいだから買ってみようと結構軽い気持ちで購入

そして読んでみたらこれがめっちゃ面白かった。

続きが気になってWEB版の「~最強以外目指さねぇ~」のほうも読んでみたら、ここでガチでハマった。

個人的な感想言うと今まで読んだなろう小説の中で一番面白かった!

 

んで、慣れない仕事で疲れているハズなのに続きが気になるので時間が許す限り読んで、

気が付いたら1週間足らずでWEB版で連載している話全部読み終えたのである。

 

 

 

「蜘蛛ですが、なにか?」の時よりもマッハの速度で読み終えたw

 

 

書籍版のほうもぜひ購入して読んでみたくて捜したのですが………

 

 

 

180731_190852_ed.jpg

 

 

何故か4巻しかなかったのん…(´・ω・`)

 

ま、まぁWEB版は全制覇してあるからいきなり4巻読んでも問題なかろう!…多分

今は現時点で出ている7巻全て買う余裕が無いから次の機会だ。

 

 

 

…しかし知らない人がこの表紙だけ見ると手前の人が主人公っぽいw

実際一切話を知らないお母さんが表紙見て「こっちが味方?」って言ってたからね

 

手前のは外道勇者なんです

青白い肌のほうが主人公のイルシア…ってどっちも同じ名前だわwww

主人公が『人化の術』使っている状態ね

 

なんでこんなにハマったのかは読んでいてもよーく分かった自分のドラゴン好きが理由の一つですかね

私は竜、ドラゴンが昔から好きなんです。

イルシアさんは『人化の術』は持っているけど終始ドラゴンだから

 

なんとか書籍版のほうも全部揃えておきたいです

 

 

 

すみません、払い忘れていたんです…

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かなり久しぶりの緋紗奈です。

 

 

 

はい、スミマセン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネット料金払い忘れててネットが出来ない状態だったんだ(泣)

 

 

 

 

 

 

ううー…どうしてこうなんたんだ

 

書きたいネタ一杯あったのに、私の確認ミスです…

ということで2週間近く何も出来なかった、すみません本当に…

 

 

 

 

しかし、幸か不幸か

 

その時の自分の不甲斐なさに対するイライラとお盆の忙しさで頭がいかれて(今でも十分いかれている)

とんでもないデジモン考えついてしまったwwww

 

名前決まっているけど技名とかはまだなーんにも考えていない

種族説明も決まっているの一体だけだしね

 

はっきり言ってコイツら相手にするくらいなら七大魔王全員と戦った方がマシなレベルやで

 

 

まぁ考えた理由が

「七大魔王以外に暗黒系で組織名のあるのがいないよなー」

だったんですけどね

 

 

そいつらのことはまた後日に

 

 

では今日はこの辺で(。・ω・)ノ゙

 

 

 

四つの罪と四つの悪意

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こんにちわー、緋紗奈です

 

今回は前回書いたイカれた頭で考えてしまったオリジナルデジモンを紹介していきます!

それでは、早速逝きましょう!

 

 

 

………せーの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四罪四凶(しざいしきょう)

この世に災いをもたらすと言われる八体の悪神型デジモン。

善たる存在に強い憎悪を持ったデジモンが至る進化形態と言われ、八体全員が仮面を被っている。

 

 

四罪

・人面竜身、あらゆる水を操る水神キョウコウモン

・巧みな言葉遣いで相手をそそのかすグンモン

・不死身の戦神を蘇らせようと画策するサンミャオモン

・グンモンやサンミャオモンと共に暗躍するファンドウモン

四凶

・財産や権力まで喰らい尽くす暴食の人面牛身の悪獣タオタイモン

・悪人を助け、善人を喰らう翼のある虎チョンジーモン

・単独で行動し、戦場を駆け回る孤高の戦士タオウーモン

・存在するだけで混沌へ陥れるハンドゥンモン

 

 

 

はい、中国神話に登場する四罪と四凶を一緒にしちゃいました☆

まぁ元々混同されることもあるので問題ないっしょ(何が!?)

 

八体考えたけど説明が決まっているのは一体、キョウコウモンだけです。

 

 

≪キョウコウモン≫

・究極体   ・悪神型    ・ウィルス種

善の存在に対し強い憎悪を持ったヒシャリュウモンが進化すると言われるデジモン。あらゆる水を操る力を持ち、キョウコウモンの前では自身の血液でさえ牙をむく凶器となる。また水のある場所ならどこにでも現れることが出来るため神出鬼没であり、いつ攻撃を仕掛けてくるか分からない恐怖に対峙した者は陥ることになるだろう。毒を操る九頭蛇身の「シアンリゥモン」と朱い熊の毛皮を被った心を読むことが出来る「フーヨウモン」を従え、デジタルワールドに復讐する時を窺っている。

 

 

 

 

 

 

 

こちらが想像したまま描いてみたキョウコウモン

 

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……ボールペンで一発描きだったんだけど、ここまで細くなる予定はなかった

訂正が必要ですね(´・ω・`)

 

キョウコウモンの説明見て貰えば分かるとおり、実はキョウコウモンの忠臣も一緒に考えました。

相柳がモデルの「シアンリゥモン」と浮遊がモデルの「フーヨウモン」です

 

キョウコウモンは名前の通り「共工」がモデルです

ちなみにキョウコウモン以外皆中国語読みなんですが、

妹が「共工はそのままでいいんじゃない?」と意見を述べたのが理由です。

本当は窮奇がモデルのチョンジーモンもそのままキュウキモンにしたかったのですが、

もうすでにいるんですよね…キュウキモンが…完全体に……

 

 

 

 

四罪四凶の八体+二体で合計10体!wwwww

 

……こんなに考えてどうすんねん

でも四罪、四凶調べているうちにこうなっちゃったんだもん(  ゚ ▽ ゚ ;)

 

後思いついたのでコイツらも一発描きしてみました

 

 

180831_094920_ed.jpg

 

 

180831_094928_ed.jpg

 

 

想像のまま描いたから全然デジモンっぽくないけど、

直し加えたらデジモンっぽくなるだろう。……多分

 

ていうか誰かヘルプミー!!

私の画力だとこれが限界!!!。:゚(。ノω\。)゚・。 ウワァーン

 

 

中国神話だと一概に四罪、四凶は完全なる悪ではなく善なる行いをした神という記述もあります。

共工だって世界を支える柱を(頭突きで)折って星の運行を変えた悪神でありながら治水も行っていたそうですし、

もし実際デジモンに四罪四凶が出てきたらどうなるんでしょうね( ´艸`)

 

 

あ、念のため言っておきますが、

竜帝の伝説に出る予定はありません。

 

では、今日はこの辺で(。・ω・)ノ゙

竜帝の伝説 3章第66話

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ぐ…こんなにかかると思ってなかった

大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでしたえーん

 

 

 

竜帝の伝説 66話~再出現~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

実はアズィドラモンの第2形態

出すか出さないか半年くらい悩んでいたりします;;

 

ちゃんと確認していますが、誤字脱字があったらスミマセン…

 

 

 


薔薇騎士縛りでやってます

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こんばんわ、またまたお久しぶりの緋紗奈です

 

 

最近のモンハン事情なのですが…

この際ハッキリ言おう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MHW飽きた

 

 

 

んー…なんか環境生物集め終わったらあっという間だったw

兄弟の中ではいつも一番モンハンやり込んでいるのに今回は速攻で飽きてしまった…

 

やはり私の中ではMHWはモンハンではなかったのだろうか…?

 

もしかしたらモンハン自体にさえ飽きているのかとも思ってしまったけど

先日妹が突然

「ディノバルド行きたい!」

と、言ったので久しぶりに3DSにMHXX入れて(これまではポケモンUSUMやってた)プレイ

 

すると…

 

 

 

「やっぱりモンハン面白いなー♪」

 

 

…うん、ワールドに飽きただけでモンハンに飽きたわけではないらしい

多分あれだ、元々方向音痴の私にはワールドのオープンマップは駄目だったんだろう

よく迷子になってクエスト時間がやばいことになっていたしなガーン

 

せっかくだしサードキャラを作ってMHXXをやり直そうと思い、

サードキャラの縛りを考えることにしたのですが…

 

 

中々思いつかないあせる

 

できればロイヤルナイツの誰かしら…と必死に頭をひねるが一向にいいのが思いつかない

 

 

その時、天命が舞い降りる

 

 

 

「そういえば…ロードナイトモンX抗体の武器って剣と盾合体できるみたいだよなー…チャージアックスみたいに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

よし! ロードナイトモンで行こう!

 

 

ロイヤルナイツ一同「そう来たか!!?」

 

と、いうことでサードキャラの縛りはロードナイトモンを基準として

①使用武器は片手剣、チャージアックスのみ

②防具の色はピンク(色替え可)のみ

※ロードナイトモンの性格基準に考えると、いくらピンクでもババコンガの防具とか絶対にあり得ないのでそれはなし

(緋紗奈はババコンガ嫌いなワケじゃないよ)

③以来クエは全てクリアする

 

今回はこんな感じです

しかし…チャージアックスなんてMH4G以来使ってない…

片手剣もあんまり使う武器ではないので大丈夫だろうか…ガーン

 

なんて思っていたけど案外上手くやっています

 

 

181106_231534_ed.jpg

 

女性にしました。

女性防具のほうが綺麗なものが多いからと言う理由と、後はサイスルの影響です。

現在の防具はこんな感じでジャギィとクック先生の混合です

いやー初期の色替えにピンクがなかったのを忘れていたよ汗

タマミツネの装備早く作らないと…

 

 

 

181106_231518_ed.jpg

 

…初乙はガムートでした…

普通に乙ったわ、プチって潰されたw

 

ロードナイトモン「乙ってもいいけどせめてもっと美しく散って欲しいね、なんだい? 雪だるま状態で潰されるとか美しさの欠片もない」

 

という幻聴が聞こえてきそうな惨めな死に様だった…

なんだろう、今のところガムートに勝てる気がしない

 

 

181113_080737_ed.jpg

 

ブレイヴチャージアックスの練習中であります。

 

ある程度上手くなってきましたけど、まだ操作をミスります。

もっと上手くブレイヴチャアク使いこなせるようになりたいです。

 

進行スピードは遅いけど、楽しんでやっています♪

 

 

…ていうかどんなに練習してもチャアクの盾強化中の属性解放斬りが出来ないのだけど…

方向キーを下に倒すのは分かるんだけど何故か出来ない

 

最早諦めかけている今日この頃……

誰か教えてくれーーーーーーーーーーーー!!!

 

 

 

では今日はこの辺でバイバイ

 

 

 

モンハンとスマブラに共通している点

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起動すると止まらないMHXX…

 

こんばんわ、緋紗奈です

 

 

いやー、マジ止まんないですわ

一回始めるとw

 

 

 

181116_081126_ed.jpg

 

ラウンドフォースで止めを刺した時の画像

 

ふふふ、どうだ…

格好良く決まっているでしょ? ロードナイトモンさん

 

ロードナイトモン「30点だね」

 

(;゜ロ゜)!?

 

 

しかし! 相変わらずリオレウスはウザい!

 

 

181127_082401_ed.jpg

 

 

フルフルのフィニッシュ画像

…MHWだと出血の描写がないので、久しぶりに見ると結構エグいな…

これは急所ですわ

でも見事に決まっている…ハズ!

 

 

ブレイヴチャアクにガッツリはまってましてね

基本これしか担いでないっていうwww

たまにストライカー片手で行くくらいなもの

 

…チャアク、片手剣縛りだから一応どっちも同じくらい使いたいが、なにせブレイヴチャアクが面白くてねー

 

 

 

 

 

さて、話題は変わりまして

もうちょっとで大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALが発売されますね

予約してあるんで、後は12月7日を待つのみです。

 

で、そこまでやり込んでいたワケでは無いんですが

私はそこそこスマブラやっていました。

 

でもねー

Xの頃からやっていたんですが、どうにも腑に落ちないことがありましてね

 

それが…好きなキャラが上手く扱えない、というもの

 

 

どんなに練習しても、解説動画見ても下手くそなまま…

特に復帰がダメダメで、それでスマブラから離れる。というのがいつものパターン

 

カービィ好きなのに…メタナイト好きなのに…ゲッコウガ好きなのに全然使えない…

 

でもアイクは結構上手く操作できました。

メタナイト使うとボコボコにされるのにアイク使うと勝つ!

 

どうして?

私FE全く知らないんだけど…ガーン

 

後リザードンもそこそこ扱えた、それとデデデ大王

 

 

最近までその理由が全く分からなかったんですけど

ついこの間なんとなくこれじゃないかなーと思う回答が出ました。

 

 

 

 

重量級と軽量級

 

 

カービィもメタナイトもゲッコウガも軽量級

対してアイク、リザードン、デデデは重量級

 

…もしかして私は重量級のキャラの方が合っているんじゃないかと…

 

 

 

何でそんな答えが出たのかというと、それがモンハン

 

私モンハン動作が速い武器はあまり上手く扱えないんですよね

まぁ人並み程度ってところ

 

私のメイン武器は知っているかと思いますがガンランスです。

 

動作は…遅い方ですよね

よく考えればチャアクもスラアクも私がよく使用する武器ってそこまで動作が速くない

 

実は戦国BASARAでもそうだった

私が扱いやすくてしっくり来たキャラは大体動きがそんなに速くない

 

 

何故かは知らないが、どうやら私は動きが速いのは基本的に駄目らしい

だからスマブラでも動きの速い軽量級のキャラが使えないじゃないかと…

 

 

その理屈から考えるとスマブラSPで初登場するリドリー、キングクルール、ガオガエンは多分使える!

どうみても彼ら重量級だし

 

…だから恐らくしずえさんは使えないなぁ…

パックンフラワーは使えないかな?

多分軽量級ではないハズだから使えるとは思うけど…

 

ということですまんな、カービィ、メタナイト、ゲッコウガ!

君たちのことは諦めます

 

君たちの勇姿は上手い人の動画見ることにします

 

 

スマブラSPの目標はとりあえず、リドリーとガオガエンが使えるようになること!

特にガオガエン参戦めっちゃ嬉しかったからなー♪

テクニックいりそうだけど、頑張るぜ!

 

ていうかスマブラのガオガエンめっちゃモフモフそうなんだけどw

抱き心地良さそう

 

 

 

 

では、今日はこの辺でバイバイ

 

 

まだキャラ少ないけど、やっぱり重量級じゃないと駄目っぽい

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こんばんわ、緋紗奈です

 

 

 

今日朝さっさと起きて、そして買いに行きました!

 

 

 

 

181207_192524_ed.jpg

 

 

 

大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL!!

 

無事に買えました

近くの量販店で買ったので、混み具合はそうでもなかったのですが、

きっとゲオとかは凄いことになっていたんだろうな…

昔MH4G買いにゲオに行った時、列になっていたし

 

 

そしてこれも購入

 

 

181207_192539_ed.jpg

 

メトロイドシリーズ、サムスの宿敵リドリーのアミーボ

ぶっちゃけメトロイドシリーズ全く知らないんですけどリドリーの見た目好きなんですよね

(勿論残虐なヤツだということは知っている)

そしてリドリー、聞いた話によると今回が初のフィギュア化らしいので思い切って買ってみました

 

早くリドリー使いたいな~…

 

 

 

そして早速プレイしてみる

少し練習してやってみましたアドベンチャーモード「灯火の星」

 

あ、スマブラダイレクトの時と違ってムービーに字幕と説明が…

 

詳細はネタバレになるので書きません、安心して下さい

 

 

しかし、初期メンバーで使えるのがマジでカービィしかいない

とりあえず、カービィでやるしかない

 

いやーものすごい乙りますわ…

主に凡ミスでw

 

はーやーくー重量級かもーんえーん

 

くそ、まだクッパしかいねぇ

こうなったらクッパ(使ったことないけど)頑張るしかない!

 

進む先にいるのが全部使ったことがあるキャラじゃないのん笑い泣き

 

ガオガエンかリドリー来るまで頑張る

早く進みたいけど攻略は見ないで初見で頑張ります

 

 

 

では、今日はこの辺でバイバイ

 

 

ドローンと言う名前を思い出せない

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どうも、久しぶりです シエルです

 

何となく、爆笑の大事件があったので書きます!!( ・∀・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはある日の、シエルと母との会話

 

車の中でドラレコの話をしているとき それは起こった・・・

 

「ドラレコじゃなくて・・・車の中にあれを飛ばせば良いじゃん!!」

 

「あれ?」

 

「あれ・・・ほら・・・あれだよ・・・スカイネット」

 

「スカイネット!!??」

 

「あれ?違った?」

 

「スカイネットはwwww ターミネーターだよwwww」

 

「wwwwあれ、何て名前だっけ?」

 

シエルは、スカイネットでツボり 名前を忘れました

 

 

また、別の日・・・

 

新聞を読む母

 

「あっ・・・思い出したドローンだ」

 

「・・・良かったね・・・」

 

これで、一件落着

 

 

 

 

 

かと、思いきあ

 

その夜・・・

 

「思い出せて良かったよスカイネット」

 

「スカイネット!!??」

 

「ほら、やっと思い出したじゃん・・・あれ?アドバルーンだっけ?」

 

「スカイネットでも、アドバルーンでもなくドローンじゃね????」

 

「「wwwwwww」」

 

 

 

母、ドローンじゃなくてスカイネットが欲しいようです

 

スカイネットの印象が強いのだろうか?

 

 

 

因みに、スマブラSPで3秒でシエルは死にましたw

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第0話~プロローグ~

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スマブラSPのとある映像を見て、栄えるなーこの2体と思い

それから浮かんだこのお話…

 

一応「ポケモン超不思議のダンジョン」からも設定持ってきていますが注意事項

 

①ポケモンが全員喋ります

②オリジナル設定あり

③結構残酷な描写あり

 

 

以上がOKの方はお読み下さい

それではGO!!

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

私はリオル。

私は山奥にあるルカリオだけが住む小さな村で生まれました。

ルカリオは生物や物質が放つ『波導』キャッチする能力を持ち、相手の考えや動きを読み取ることが出来る特殊なポケモンです。

私はその『波導』をキャッチする力が生まれた時からとても強かった。

進化前のリオルの頃は『波導』をキャッチすることは普通出来ないそうなのですが、私は村長いわく特殊な個体なのだそうです。

成長すれば間違いなく最高の『波導使い』になると言われていました。

まだ子供の私に大人達はかなりの期待を抱いていました。

 

私にはそれがとても苦しかった。

 

『波導使い』になるためには厳しい修行を積み重ねなければならないらしく、それが終わらないと村から出ることは許されません。

一体その修行はどれくらいかかるのだろう…

私は途方に暮れてしまいました。

私は別に『波導使い』になりたいワケでは無い。

私は…考古学者になりたいのです。

母が古代語に精通しており、私が幼い頃からよく古代に起こった出来事をお話してくれました。

母は昔、父と一緒によくダンジョンに潜り遺跡探索をしていたと聞きます。

その時、たまたま古代語が書かれた壁画を見つけ、それを読むために古代語を勉強したそうです。

私にも古代語を教えてくれました。かなり難しかったけど、読めるようになるのがとても楽しかった。

まだ誰も解明していない古代の謎を解き明かしてみたい…古代語が読めればいつかそれが出来るかもしれない。

いつしかそう思うようになりました。

 

しかし『波導使い』になるための修業が始まれば、その夢は遠くなってしまう。

古代語に精通するためには幼い頃から考古学の勉強を沢山したほうが飲み込みが早いだろうというのは子供の私でも分かることなのに、そんなものが始まったら勉強どころではなくなってしまいます。

どうすればいいのだろうと、夜ごと頭を抱えてしまいました。

 

 

そんなある時、父から貰った古代語の本を抱きしめながら夜空を見ていると母が私にこう言いました。

 

「貴方は考古学者になりたいのよね? 私達のことはいいから貴方は村を出なさい」

 

「……え?」

 

思いがけない母の言葉でした。

 

「ここのことは気にしなくて良い、貴方は自分の夢を追うといいわ。山を二つ越えたところにある街に調査団があるのだけど、その調査団は考古学に特化しているところなの。古代語が読める貴方が行けば必ず入団出来るわ。そこの団長には手紙は出してあるし、荷物はもうまとめてあるわ、地図も中に入っている。後は貴方の決意次第よ。」

 

「…で…でも、そんなことをしたらお母様とお父様が…」

 

「私達のことはいいって言ったでしょ? 貴方は意思の強い子だからきっと大丈夫。」

 

胸が熱くなる…今まで考古学者になりたいとは面と向かって言ったことなんてなかったのに、母はとっくの昔に私の気持ちに気付いていたのです。

気が付いたら目から涙が溢れていました。拭っても拭っても止まりません。

 

「ありが…とうご…ざいます…お母様…。私…絶対に…お母様の気持ちを無駄にはしません!」

 

「決心はついたようね。なら貴方に名前をあげるわ。」

 

「名前…?」

 

「そう、これから貴方の名前はウィルよ。異国で”意思”という意味なの、貴方によく似合うわ。」

 

この世界で個体名が与えられることには大きな意味を持ちます。

それは魂に刻み込まれるもの、特別な者の証。

 

「ウィル……私の名前はウィル…!」

 

「ウィル、私の可愛い娘。いっておいで…そして多くのものを見てきなさい。」

 

「はい、行ってきます!」

 

そして私は母と父に見送られて村をそっと出ました。

二つも山を越えるのは大変だけど、『波導使い』にさせるためにと修業が始まる前から村のポケモン達に結構しごかれていたのでこれくらいどうということはありません。

絶対に立派な考古学者になって、その姿を母と父に見せるのだ! と意気込みます。

少し怖いけど、ワクワクのほうが強いかもしれません。

 

3日掛けて二つの山を越え、そして調査団にたどり着きました。

たどり着くともう母からの手紙が届いていたのか、すんなり入団が認められました。

 

『エンシェント調査団』

考古学に特化し、1000年前の歴史を紐解こうとするこの大陸で一番大きな調査団。

私が生涯のほとんどを過ごすことになる場所。

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第1話~占い~

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あまり長くならないようにしたい…

多分無理だけどなwwww

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

村から出て早くも10年、エンシェント調査団に入団してかなりの年数が経ちました。

その10年の間に私はリオルからルカリオに進化しました。

波導を操る力も大幅に上がり、大分実力も付いたと思います。

 

私が所属しているエンシェント調査団は考古学に特化した調査団です。

考古学に特化していると言っても要請があれば捜索も、救助もなんでもこなします。

調査団がある街、ミーレタウンはもとよりカロス地方でもかなり信頼が厚いです。

 

エンシェント調査団の目的は空白となっている1000年前の歴史を明らかにすることです。

この世界では1000年前のことがほとんど分かっていません。

文献も残っていませんので、1000年前に何があったのか不明なのです。

分かっているのは大きな戦争があったということと、その時代に使われていた今はヒラガ文字と呼ばれている言語があったということくらいです。

このヒラガ文字が物凄く難しくて、私はこのヒラガ文字を学んで3年になるんですが未だに参考書を片手に持っていないとまともに解読することが出来ません。

というか今いる調査団のメンバー誰一人としてまともに解読できません。

 

後ダンジョンが出来たのも1000年前かららしいです。

ダンジョンとは入るたびに地形や落ちている道具が変わる不思議な場所。

今では多くのポケモン達の生活の一部になっています。

遺跡探索をする時はほぼダンジョンに潜らないといけません。

 

 

 

ここでエンシェント調査団のメンバーを紹介しましょう。

まずはフィールドワーク担当の私、ウィルと私と同期に入団したズルズキン(♂)です。

主に団長の指示の元で動きます。何でも屋みたいなものです。

 

海担当はランターン(♀)とサメハダー(♂)です。

もっと分けるとランターンが深海専門で、サメハダーが海の表層専門です。

 

空担当はムクホーク(♂)、メガヤンマ(♂)、リザードン(♂)

やっぱり空は広いので担当は一番多いです。

中でもリザードンは調査団の最古参で設立当時からいるメンバーの中でも随一の実力者です。

 

森林担当はジュカイン(♂)

森の中でジュカインに勝てるポケモンは少ないんじゃないでしょうか?

一度訓練で戦ったことがあるのですが手も足も出ませんでした。

 

地中担当はドリュウズ(♀)

実は結構おばあちゃんだそうなのですが、全くそんなこと感じさせないくらい元気です。

今は後継者探しの真っ最中だそうです。

 

テレパシーを使ってそれぞれのメンバーと連絡とりあう通信担当のサーナイト(♀)とニャオニクス(♂)

彼らがいないと外で仕事をするメンバーはかなり大変です。

私達も探索や救助でダンジョンに潜っている時は彼らの連絡がないと次の指示が分かりませんからね。

 

そしてメンバー全員を統括する調査団長アシレーヌ(♀)名前はカネレ。

調査団では私を除いた唯一の名前持ちです。

頭も切れるし、知識も豊富で実力も右に出る者はいないと言われています。

あのリザードンでさえ、カネレ団長にはまず逆らいませんからね。

 

 

 

 

「ウィル、ヒラガ文字の勉強してるの?」

 

「はい、難しいですが1000年前の歴史を知るには必要不可欠ですから」

 

私の部屋にカネレ団長が来ました。私は調査団の本部に住み込みしているので、よく本部勤めのメンバーが来ます。

カネレ団長には私がまだリオルの頃からよくしてもらっています。

リザードンやサメハダーは「団長は怒ると死ぬほど怖い!」とよく言っているのですが私はそう思ったことはありません。

確かに怒られることもありますが、全部私が危険な目に遭わないようにと思って怒ってくれているのでお叱りはありがたいと感じます。

今ではお母さんのような感覚まであります。…ただ…一つだけカネレ団長には苦手意識がある部分がありまして…それは…

 

「ウィル~。貴方もそろそろ年頃なんだし、好きな異性とかいないの?」

 

「……いません、というかそんな暇ありません。」

 

これである、恋バナ…。

最近団長がことあるごとにこの話を振ってきます。

そんなものに興味がありません。

それ以前に古代語の勉強とかで探索、救助などで忙しいのでそんなこと考えたこともない。

それを団長も分かっているハズなのですが、何故かこの手の話が増えるのです。

 

「え~、いくら忙しくても気になるポケモンくらいいないの? 同期のズルズキンとかは? ぶっちゃけ彼、貴方のこと狙っていると思うんだけど」

 

「いえ、いません。ズルズキンもただの仕事仲間です。」

 

本当にいないのだからヒラガ文字の勉強に専念させて欲しいんだけど…

この文字は発音とかでも意味が変わるのでマジで難しいのです、勘弁して下さい。

なので適当なことを言って調査団から出ようとしたのですが…

 

「あら、面白そうな話しているわね。私も混ぜてくれない?」

 

「ええ、いいわよ。ほら座って!」

 

「さ…サーナイト…貴方も仕事…」

 

「こーんな面白そうな話しているのだからいいじゃない少しくらい」

 

「あ、あの…私まだ仕事が…」

 

「そんなの後でいくらでも出来るでしょ? 急ぎの仕事がないのは知っているのよ。早く座りなさい。」

 

「…はい、分かりました。」

 

捕まりました。逃げられません。

団長だけならいいのですがサーナイトも来ると私に突破は不可能になります。

そんなの考えたこともないので早々に切り上げたいのですが、こうなっては諦めるしかありません。

 

「本当にいないの? まぁ確かにウィルは男勝りって言われることもあるけど、綺麗な毛並みしているんだし惹かれるポケモンいると思うんだけどなー」

 

「いません、なので勉強させていただけませんか?」

 

「だーめ!」

 

「……う……」

 

もう止めて下さい! と声を出したいところですが、何故か威圧感を感じてしまい言えません。

二体とも笑顔なのに何故でしょうか…

 

「あ、そうだサーナイト。まだウィルには占いしたことないんじゃなかったっけ? やってみない?」

 

「そういえばそうだったわね! じゃあやってみましょうか」

 

「占い…ですか?」

 

「そう、サーナイトの占いかなり当たるのよ~。ほら手を出して!」

 

はい、逆らえないので素直に手を出します。

しかし占いですか、今まで一度もしたことがなかったですね。

恋の話はともかく占いには少し興味はあります。

 

 

 

 

 

「じゃあ、早速やってみましょうか。どれどれ…」

 

サーナイトがサイコパワーを集中させているのが分かります。

相変わらず洗練された綺麗な波導を使います。

これはまだ私には出来ません。いずれこんな綺麗な波導を使えるようになればいいのですが…

 

「あら…これは…」

 

「どうかしましたか?」

 

「ウィル! 貴方近いうちに運命のポケモンに会うわよ!」

 

「……え?」

 

「まぁ本当! それは素晴らしい結果ね!」

 

運命のポケモンに会う…。

それを聞いて何故か団長の方が嬉しそうにしています。

しかしピンと来ません。

 

「本当に運命のポケモンなのですか?」

 

「ええ、間違いないわ。でも姿までは分からなかったわね、赤いポケモンなのは分かったのだけど」

 

「赤ってことは炎タイプ?」

 

「さぁ…そこまでは…でもかなり強いオーラだったわね」

 

「信じられません。こんな未熟な私に運命のポケモンがいるとは思えませんが…」

 

「いーえ! 間違いなく貴方と生涯を共にする伴侶だったわ、……ただ……」

 

「ただ……?」

 

サーナイトが難しい顔をしていました。

こんなに難しい顔をするなんて、私は見たことがありません。

 

「ウィル…貴方の運命のポケモンはかなり重大な使命を背負っているわ。それが何かは分からなかったけど、とっても大事なものね。だからちゃんと支えてあげてね」

 

「は…はぁ…」

 

重大な使命を背負っている?

サーナイトがあんな難しそうな顔をするほどのものなのでしょうか?

サーナイトもこれ以上のことは分からないとのことでした。

 

「ウィル、見つけたらちゃんと私に教えるのよ! 黙っていたら駄目だからね!」

 

「…あ…はい。分かりました…」

 

それから30分ほどしてようやく解放されました。

つ…疲れました、古代語の勉強するよりも疲れたかもしれません。

それにしても重大な使命とは一体何なのでしょう?

運命のポケモンというのには興味はなかったのですが、そちらのほうには何故か嫌なほど頭に響きました。

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第2話~黄金の波導~

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ルカリオの名前「ウィル」は英語で”意思、意欲”という意味です。

 

 

 

◇◆◇

 

 

サーナイトに占いをしてもらってから数日が経ちました。

アシレーヌことカネレ団長には毎日のように「運命のポケモンに会った?」と聞かれます。

正直うんざりしてしまいます。

何故あんなにも恋バナが好きなのでしょうか?

余談ですがカネレ団長は未婚です。サーナイトは既婚者ですけど…

 

この日はカネレ団長に会わないようにそっと調査団を出て街に買い物に来ています。

ダンジョンでは何が起こるか分からないのでアイテムの補充はかかせません。

カクレオン商店での買い物を終えると後ろから声を掛けられました。

この波導はズルズキンですね。

 

「何かご用ですか?」

 

「なんだよ、つれないなー。俺とお前の仲だろう。」

 

「貴方はたしかに同期ですけど、それ以上の感情は持ち合わせておりません。」

 

「…かったいなー相変わらず…まぁそこも可愛いけどね」

 

可愛いと言われてゾクッとしました。

そう言われ慣れていないのもありますけど、ズルズキンがあまりにも積極的なので少し引いているところもあります。

というか私のどこがいいのでしょうか?

女性らしいところなんて見せたことないと思うのですが…。

 

「ウィル、明後日の調査さ-」

 

「はい、霧の山脈ですよね」

 

「そうそこ、お前がいないと難しいだろうって団長に言われてるけどそんなに霧が深いのか?」

 

「そうですね、霧でほぼ視界はゼロです。なので視覚に頼るポケモンは確実に迷うと思います。常に波導を感知していないといけないので私でも長時間潜っていることがまだ出来ません。」

 

「たしかにそこから帰ってくる時いつもウィル疲れ切ってるもんなー。最深部まで行ったことないんだろう?」

 

「ないですね。だからこそ古代の遺跡があってもおかしくないと思うのですが、中々難しくて…」

 

街から比較的に近い場所にあるのに最深部まで行けない霧の山脈。

故に悔しい思いを何度もしています。

疲れ切ってしまってどうしても最後までたどり着けない。

今度こそはと意気込んではいるのですが、なんとなくまた駄目なような気もしています。

 

…いけませんね、少し弱気になっているようです。

 

「…ん? なんだあの混雑は…」

 

「え?」

 

そんなことを考え、うつむいていたため気付きませんでした。

何やらポケモン達が集まっているようです。

 

「一体なんでしょう?」

 

「聞いてみるか。おい、なんだか集まっているみたいだけど何かあるのか?」

 

「お、調査団のメンツだな。実は珍しいポケモン…ていうか見たことがないポケモンが来ているんだよ」

 

「見たことがないポケモン…ですか?」

 

「そうそう、アンタは見たことあるか? ほら、あそこにいる赤いトラみたいなポケモンだよ。」

 

そう言われて指さすほうを見てみると、たしかに見たことがないポケモンが立っていました。

体の色は赤で黒い縞模様がありました。

上半身はかなりがっちりした体格で下半身はスラッとしている。

一瞬格闘タイプかと思ったのですが…

 

「あ…あれってガオガエンか…?」

 

「ガオガエン?」

 

「ああ、アローラ地方に生息している炎・悪タイプのポケモンだよ。ここら辺じゃまず見ないポケモンだな。」

 

「え? 悪タイプ…なんですか…」

 

炎タイプなのは見て分かったのですが、悪タイプは想像できませんでした。

しかし…それ以前に私には驚くべきものが感じ取れていました。それは…

 

「…黄金の…波導…」

 

そう、歴史書で読んだことしかない黄金の波導をそのガオガエンは持っていたのです。

黄金の波導は時代の英雄や、勇者と呼ばれる存在が纏(まと)う波導。

いくつもの苦難や試練を乗り越えたものでなければ持つことはないと言われている波導だったのです。

 

「…なんて…綺麗な波導…」

 

気が付けば私は彼に向かって歩を進めていました。

ズルズキンが私を呼び止めているようですが、全く耳に入っていません。

人混みをかき分け、まるで光に引き寄せられる虫のようにそのポケモンの元へと動いていました。

 

次の瞬間

 

「!? 痛!!」

 

突然背中に痛みが走りました。

その痛みで我に返り、状況を瞬時に理解しました。

 

黄金の波導を持つガオガエンが私を地面に叩き付けていたのです。

 

「…何の用だ?」

 

紫色の瞳が私を睨み付けます。

どうやら私は不審者だと思われいるようですね、不用心に近付きすぎたのでしょう。

覚えていませんが、恐らく私がガオガエンの射程に入った瞬間にねじ伏せられたようです。

 

「…申し訳…ありません。あまりに綺麗な波導だったのでつい…近くで見たくて…」

 

これは私が悪いので素直に謝ります。

すると私に悪気がないのが分かったのか、ガオガエンは押さえつけていた手をそっと離しました。

 

「こちらも悪かったな。少し気が立っていたんだ。」

 

「いいえ、不用意に近付いたのは私の方です。本当に申し訳ありませんでした。」

 

思わず跪いて謝罪を申し上げるとガオガエンは少し困った顔をしていました。

そこまでしなくて良かったと後で私も思ったのですが、この時は何故かそうしてしまいました。

 

「まぁ…後ろから近付くのは良くないからな…次から気を付けろよ。」

 

「はい、ご忠告ありがとうございます。」

 

立ち去るガオガエンを私は静かに見送りました。

なんでしょう、とても胸がドキドキします。

苦しいくらいに高鳴る…この感覚は…なに…?

 

 

 

 

「ウィル! 大丈夫か!?」

 

ズルズキンが近付いてきました。

それで私はやっと周りが騒いでいたことに気付きました。

一気に恥ずかしくなってその場から走って離れました。

ズルズキンが必死に私の後を追ってきます。

 

「ウィル…どうした、なんかめっちゃ顔赤いけど…」

 

「はぁ…はぁ…そ、そうですか?」

 

頭の中が混乱しています。

さっきまで冷静だったのに今は駄目です。

自分の気持ちが全く制御出来ません。

 

まさか…

 

「彼が…運命のポケモン…?」

 

「え? なんだって?」

 

サーナイトが言っていた特徴とは一致しています。

赤いポケモン、強いオーラ

何よりほんの少しの間会話をしただけなのに、それが頭から離れません。

あの紫色の瞳が目に焼き付いているように反芻する。

彼に触れられた首元が熱く火照っているような感覚まであります。

 

だからきっとこの胸の高鳴りもそういうことになるワケで…。

 

「嘘ですよね…? だって本当に今ほんの少し会っただけで…」

 

「ウィル…?」

 

そう言うのが精一杯でした。

 

 

◇◆◇

 

 

 

 


【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第3話~桜の刻印~

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イラストを描く時間がなかったーーーーー!!!

ということで今回は挿絵ないです、すみません…

 

 

 

◇◆◇

 

 

明日は霧の山脈というダンジョンに向かいます。

ダンジョン内は常に深い霧がたちこめているため、ダンジョン内でのアイテムの補充はほぼ不可能に近いです。

なのでしっかりと準備をしなくてはいけません。

…本当に準備しないといけないのですが…

 

「…うぅ…駄目です。どうしても思い出してしまいます。」

 

作業に集中していなければならないのに、ふとした瞬間に思い出してしまいます。

何を思い出してしまうかって?

それは昨日会ったガオガエンです。

時間にしたら数分も会話していないのに、それがどうしても忘れられません。

目を閉じるとあの時睨み付けられた紫色の瞳が瞼の裏に映るかのように思い出されます。

これは自分が思っているよりも重症のようです。

紛れもなく一目惚れと呼ばれるものでしょう。

絶対に違うと言い聞かせていても心の方はとても正直です。

 

今すぐ会いに行きたい。

 

そう想うことを止めることが出来ないほどだからよっぽどです。

 

「い…今は準備に集中しなくては! …というか彼、どう見ても旅のポケモンでしたよね? だとしたらもうこの街にはいないと思った方が気が楽になるんじゃ…」

 

が、そう思った瞬間楽になるのではなく逆に苦しくなってしまいました。

もう会えないのでしょうか?

……やばいです。

余計会いたくなってしまう謎の衝動が…

 

「いやいやいやいやいやいや…そんなこと考えている場合じゃないですよ私! いくらなんでもおかしいでしょう、絶対に…絶対に絶対に違うんだからー」

 

「…何が違うんだい?」

 

「ふひぃやあ!?」

 

なんということでしょう。

真後ろにドリュウズがいたのに全く気付きませんでした。

いつもなら波導で誰がどこにいるか大体分かるのに、それさえも疎かになっていたとはなんたる不覚。

 

「なんつー声出してるんだい。アンタがこんなに驚くとは珍しいね。」

 

「す、すみません。考え事をしていて…何か用ですか?」

 

「ああ、依頼が来ているんだよ。誰かとは指名はなかったんだけど、アンタが適任だと思ってね。明日の準備で忙しいだろうけど、難しいものでもないし依頼受けてくれないかい?」

 

「分かりました。案内をお願いします。」

 

ドリュウズについて調査団の広間に行くとカクレオンがいました。

何やら手に紙袋を持っていますが、もしかしてあれが依頼のものでしょうか?

 

「やぁ、ウィル。いつもカクレオン商店を利用して貰ってありがとうございます。」

 

「こちらこそいつも素晴らしい商品を品揃えして貰って感謝しています。」

 

「カクレオン、早速で悪いんだけど依頼を改めて確認させてくれないかい?」

 

「はいはい、こちらです。」

 

カクレオンが紙袋から何かを取り出しました。

これはリングルですね。

リングルとはダンジョンでは必ず身につける道具です。

身につけることにより攻撃力を上げたり、回避をしやすくなったりします。

そしてリングルにはくぼみがあり、このくぼみはラピスをはめるために使用します。

ラピスはダンジョンに落ちている不思議なアイテムで、ラピスをリングルにはめると不思議な効果が得られます。

効果はラピスによって様々でリングルにはめるラピスによってダンジョンの攻略難度はかなり変化します。タイプ相性を無視して攻撃できたり、敵の位置が分かるようになったりと効果は様々です。

なのでラピスをみつけたら積極的に集めないといけないけません。ですがラピスはダンジョンにあるフロアにあり、フロアに入ると時間経過で壊れてしまうので、これが結構大変なのです。壊れたラピスを一定量集めれば新しいラピスが作れますが、これはかなり効率が悪いのであまりしたくありません。

ちなみにラピスはダンジョンから持ち出そうとすると消えてしまいます。

 

「これは攻撃リングルですね。通常のものよりくぼみの数が多いのでレアなリングルですが、これがどうかしたのですか?」

 

「実は今朝これを売りに来たポケモンがいたんですよ。落ちていたからって、でもそのリングルの内側を見て下さい。」

 

「内側ですか?」

 

言われたとおりにリングルの内側を見ます。

すると花の形をした刻印が彫られていました。

この花の形は桜ですね。

 

「リングルにこんな刻印が彫られているなんて珍しいね。」

 

「でしょ~。それきっと誰かの大切なものだと思ったんですよ。だから買い取りはしない方向で話が進んでね、一旦私が引き取ることになったんです。それでそのリングル、結構古いものみたいですし、持ち主の波導が僅かでも残っているんじゃないかって考えてここに持ってきたんです。」

 

言われてみればこのリングル、大事に扱われているみたいですが細かい傷があちこちにあります。

相当年季は入っていると思われます。

これなら持ち主の波導が残っている可能性は高いです。

 

「なるほど、確かに私が適任ですね! 分かりました。早速調べてみます。」

 

リングルに意識を集中させます。

僅かでも残っていれば持ち主を特定できるので痕跡を逃さないように…。

 

「……あれ…?」

 

「ん? どうしたんだい、ウィル」

 

「これは…黄金の波導…」

 

一瞬信じられませんでした。

でも間違いない、このリングルから黄金の波導が感じられました。

ということはリングルの持ち主は…あのガオガエン…?

 

「ウィル本当にどうしたんだい? なんか顔赤いけど…」

 

「へ!?」

 

ガオガエンのことを考えたら急に顔が熱くなりました。どうやら思いっきり顔に出ていたようです。

これくらいのことで動揺するなんて…団長には絶対に言えません。

 

「だ、大丈夫です。波導はちゃんと感じ取れました。これからこの波導を頼りに持ち主を捜します。」

 

「おお! それは良かったです~。それではお願いします~。」

 

早速持ち主であろうガオガエンを捜します。

まずは最初にガオガエンと出会った広場に行きます。

そこに残っているだろう波導を辿っていけば彼に会えるハズです。

 

……うわぁ……。

 

彼に会えると分かった途端、凄く楽しみにしている自分が思いっきり全面に出ています。

とてもドキドキするのです。会いたくてたまらなかったから嬉しい。

今間違いなくニヤニヤしているんでしょうね私…完全に不審者です…。

 

「……ん?」

 

なんでしょうか?

今一瞬殺気のような波導を感じたのですが…。

 

「……お前、何故それを持っている。」

 

「え?」

 

誰かの声が聞こえます。怒りが込められた恐ろしい声です。

しかしどこにいるのか全く分かりません。波導も感じない。

 

「そのリングルは僕の連れのものだ。今すぐに返してもらおう!」

 

気が付けば後ろにそのポケモンはいました。

鋭い鏃(やじり)が私の首元に突きつけられている。

殺意まで感じるほど恐ろしい気迫で振り向くことが出来ません。

 

「…このリングルは先ほど調査団に届けられたものです。カクレオン商店に持ち込まれたもので、大切にしているものだったことに気付いたカクレオンが気を利かせて持ってきてくれたのです。今私がこのリングルに残っていた波導を頼りに持ち主を捜しているところです。信じていただけませんか?」

 

「その言葉に偽りはないか?」

 

「ありません。」

 

硬直状態が続きます。

姿は見えませんが、このポケモンは間違いなく強い!

今の私では決して勝てないでしょう。下手に動くのは危険です。

 

「……分かった。その言葉を信じよう。」

 

首元に突きつけられていた鏃がゆっくりを下げられました。

 

「失礼した。それは僕の連れにとっては宝物なんだ。彼がそれを落とすなんて考えられないから盗まれたのだろうと思って気が立っていたんだ。心よりお詫び申し上げる。」

 

「いいえ、お気になさらずに。大切なものであろうことはこちらも分かっていましたから。」

 

殺気が消え、ようやく後ろを振り返られました。

そこにいたのはまたしても見たことがないポケモンでした。

深い緑色のフードを被り、翼の色は黒で白い水玉模様があります。

まるで星空のようです。

 

「僕はジュナイパー。名前はノワルーナだよ。」

 

「私は調査団のフィールドワーク担当ルカリオ。名前はウィルと言います。」

 

「……僕が名前持ちなのに驚かないと思ったら君も名前持ちなんだね。」

 

「はい。でもジュナイパーは初めてお会いしました。その翼、星空みたいで綺麗な色ですね。」

 

「僕の翼の色は特別だよ。色違いなんだ。」

 

「えっ!? 色違いなんですか!」

 

色違いなんて初めて見ました。

極々稀に生まれる通常とは色が違うポケモン。

確か生まれる確率は約4000分の1くらいだったと思います。

 

「でも綺麗って言って貰ったの初めてだな。まぁ僕もあんまりポケモンの前には出ないんだけど…」

 

「そうなんですか? あの、貴方はあのガオガエンというポケモンのお知り合いなんですよね?」

 

「うん、そうだよ。…って君はもしかしてゼフィラに会ったことがあるの?」

 

「ゼ…フィラ…?」

 

「ああ、ゼフィラはガオガエンの名前だよ。彼も名前持ちなんだ。」

 

なんと、驚きました。まさか彼も名前持ちだったなんて…。

でも何故か納得してしまいます。

むしろあの黄金の波導を持つポケモンが特別なものであることを示す名前持ちでないワケがありません。

 

「なるほど。ゼフィラ会ったことがあるなら彼の波導も分かるよね。それでリングルに残っていた波導からゼフィラを捜していたってワケか。」

 

「はい、そうです。それで彼はどちらに?」

 

「ゼフィラなら図書館にいるよ。本当は自分でリングルを探したいって言っていたんだけど、ゼフィラは…ちょっとね。だから僕が代わりに探していたんだ。」

 

「そうでしたか。あの、もしよろしければ私…直接彼にリングルを届けたいのですがいいでしょうか?」

 

「どうして?」

 

「昨日お会いした時に彼にご迷惑を掛けてしまったのでちゃんと謝りたいのです。」

 

って何を言っているのでしょう私は…。

これでは彼に会いたいのが丸わかりです。

ノワルーナにリングルを預ければそれですぐに終わるのに…。

 

「うーん…そうだね、多分大丈夫だと思う。案内するよ。」

 

「ほ、本当ですか? ありがとうございます!」

 

「……? 随分と嬉しそうだね、ゼフィラと何かあったの?」

 

「え!? い、いいえ。別に何も…何もないですよ!」

 

「そ、そう?」

 

ま、また顔に出ていたみたいですね。

これくらいのことで顔に出てしまうなんて修業が足りないということでしょうか。

ガオガエン…ゼフィラと私が呼んで良いのかまだ分かりませんが、彼にリングルを返した後にでも特訓をする必要がありそうです。

 

 

◇◆◇

 

 

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第4話~再会~

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ジュナイパーの名前「ノワルーナ」はラテン語で新月という意味です。

黒なので、最初に色違いを見た時にそう思いました!

 

 

◇◆◇

 

 

「いつミーレタウンに来られたのですか?」

 

「5日前だね、しばらくはここにいるつもりだよ。」

 

「そうなんですか、もし分からないことがあったら遠慮なく言って下さい。ミーレタウンは結構広いので。」

 

「ありがとう、ウィル」

 

雑談をしながら図書館に向かいます。

ミーレタウンの図書館は私達調査団が調査をまとめた本も置いてあるため、カロス地方で一番本の種類が多いのです。

そしてそこにゼフィラという名前持ちのガオガエンがいる。

会いたかったので会うのがとても楽しみです。

しかし図書館にいるということは調べ物をしているということですよね?

本を読むガオガエン。

ギャップ萌えですかね。ふふ、可愛い…。

 

「…なんか…凄いニヤニヤしているけど、大丈夫?」

 

「え!?」

 

ま、また顔に出ていたようです。

そんなに分かりやすいでしょうか私…。

 

「はい、大丈夫です。ところでノワルーナはガオガエンとはどのような関係なのですか?」

 

「どのような関係…どのような関係か…。そうだね、僕は…ゼフィラの影……かな?」

 

「影ですか?」

 

「うん、上手く言い表せないけど…無理矢理言葉にするとそんな感じ。」

 

影とはどういう意味でしょう?

ノワルーナは色違いではありますけど、そのせいで影という表現をしたのでしょうか。

波導は乱れていませんし嘘は言っていないようですが、何か引っかかるような言い方ですね。

 

 

少し歩くと図書館に到着しました。

私もよく利用するので何処に何があるのか分かります。

しかしガオガエンの波導は強いので分かりやすい。二階の歴史書がある場所にいるみたいですね。

ノワルーナと一緒に二階に上がり、彼がいる場所へと向かいます。

 

「ゼフィラ戻ったよ。」

 

「…ノワルーナ」

 

ノワルーナが呼ぶとガオガエンはゆっくりとこちらへ振り向きました。

な、なんでしょう。とても怒っているようですね。

物凄くピリピリした波導が感じ取れました。

 

「何をしている?」

 

「え?」

 

「何故そいつを連れてきた。俺の名前まで勝手に名乗って…何を考えている…」

 

「えっと…それはその…彼女、君に話したいことがあるみたいだから連れてきたんだ。大丈夫、ちゃんとリングルは見つけてきたからそんなに怒らないでよ。」

 

「それは助かった。だが、二度と他所のポケモンがいる前で俺の名前を呼ぶな。前もそう言っただろ!」

 

「うっ…ごめんなさい…」

 

え? てっきり私がいることに怒っているのかと思ったらノワルーナが私がいる前でガオガエンの名前を呼んだことを怒っているのですか!?

名前を呼ばれること自体を嫌がっているワケではないみたいですが、特別なものであることを表す名前を呼ぶなとは何かあったのでしょうか?

 

「ガオガエン殿、申し訳ありません。私がここにいるのもノワルーナが私がいる前で貴方の名前を呼んだのも私が彼に無理を言ったのです。どうかお怒りを向けるなら私だけにしていただけないでしょうか?」

 

自然と私はノワルーナの一歩前に出て彼を庇っていました。

ガオガエンに睨み付けられていますが、不思議と怖くはありません。

私はリングルが見つかった経緯とノワルーナに会った時のことを彼に説明しました。

途中ノワルーナがまた怒られないように私がガオガエンの名前を知っているのは私がノワルーナに無理を言ったのだと付け加えました。

それを静かに聞いていたガオガエンは説明が終わると「はぁ…」と一つ溜息を吐きました。

 

「嘘は言わなくて良いぞ。お前が問い詰める前にノワルーナがうっかり口を滑らせたんだろう?」

 

「いいえ、私が彼に問い詰めました。」

 

「では何故ノワルーナを問い詰めた。」

 

「それは私がガオガエン殿にお会いしたかったからです。」

 

「俺に? 理由はなんだ?」

 

「先日貴方にご迷惑をお掛けしてしまったので、改めて謝罪を申し上げたいと思ったからです。」

 

「…嗅いだことがある匂いかと思ったらお前昨日のルカリオだったのか。あれのことなら謝るのは俺の方だろう。リングルをなくして少し気が立っていたとはいえ、お前を地面にねじ伏せたんだ。」

 

「いいえ、最初に愚行に出たのは私の方です。本当に申し訳ありませんでした。」

 

「……」

 

私は彼の前に行くと持っていたリングルを彼に渡しました。

ガオガエンはリングルの内側に彫られている桜の刻印を確かめると安堵した表情をし、リングルを腕に付けました。

 

「リングルを届けてくれてありがとう。大切なものなんだ。後でカクレオンにも礼言っておかないとな。」

 

「お気になさらずに。では改めて…私はエンシェント調査団フィールドワーク担当のルカリオ、名前をウィルと申します。」

 

「俺はガオガエン、名前はゼフィラだ。……さっきの聞いちまってるだろうが、別に名前で呼んでもいいぞ。」

 

「ありがとうございます。ではゼフィラと呼ばせて下さい。」

 

「ノワルーナも悪かったな、怒りすぎた。」

 

「ああ、いや…僕も口滑らせちゃったから…ごめんなさい。」

 

ふう、とりあえずゼフィラの怒りは治まったようです。

落ち着いてゼフィラの手にある本を見るとやはり歴史書でした。

しかも200年くらい前のものです。

歴史に興味がなければ手に取らないだろう書物ですね。

 

「ゼフィラも歴史好きなんですか?」

 

思わずゼフィラに尋ねていました。

それを聞いた後ゼフィラは自分の手にある本を見てその問いに納得しているようでした。

 

「ちょっと調べたいことがあってな。300年前にこの辺りで起こった事を知りたいんだが…」

 

「300年前でしたらこちらの棚ですよ。上から2~4段目までが300年前に起こった出来事を記録している歴史書になります。」

 

「……結構多いな。」

 

「棚自体が大きいので100冊はあると思います。よろしければ私も調べ物に協力しましょうか?」

 

「ああ、いやそれは自分でやるから大丈夫だ。」

 

断られてしまいました。

300年前のことなら大体頭に入っているのに残念です。

しかしゼフィラは大きいです。

私も標準よりは大きな体格なのですが、それでも見上げる形になっています。

だからこそ嫌でも目に入ります。

がっちりとした上半身も、あの紫色の瞳もとても綺麗で思わず見とれてしまいます。

 

「なんでそんなに見るんだ?」

 

「え?」

 

もしかして私ガン見していました?

わわわ、恥ずかしいです。

 

「申し訳ありません。逞しい体も紫色の瞳も綺麗でつい…」

 

って何を言っているんですか私は!

テンパっているのもありましたがドストレートすぎます。

 

「あ、ああ…そうか? でも目の色は不気味だろう?」

 

「…いえ、紫水晶のようで綺麗だと私は思いました。」

 

恥ずかしさの余り下を向いてしまいました。

絶対に今顔赤くなっています。

ただでさえ彼の事では顔に表れやすいのにどうしましょう。

ゆっくりと視線だけをゼフィラに向けると彼はとても悲しそうな顔をしていました。

どうしてそんなに悲しそうな顔をしているんですか?

目を細めてまるで瞳を見られたくないような…もしかして言ってはいけないことを言ってしまったでしょうか?

 

「あ、あの…」

 

「いや、あんまりそう言って貰ったことないからちょっとな…」

 

「そうですか、それでしたら他の皆さんは見る目がないのでしょうね。こんなに綺麗な色なのに」

 

「そう…か…」

 

ガオガエンはみんなこの瞳の色なのでしょうけど、逞しい体格のポケモンだから綺麗だと言われたことないのかもしれませんね。

そう言われ慣れていないのかゼフィラ困惑した表情していますけど。

 

「ウィル、もう夕方になるけど仕事大丈夫?」

 

「えっ、もう夕方ですか!?」

 

ヤバい! まだ準備が終わってないのに日が暮れる!

急いで調査団に戻らなくては!

 

「すみません、私帰りますね。」

 

「ああ、今日は助かったよ。ありがとな、気を付けて帰れよ。」

 

「はい、こちらこそお会いできて良かったです。ありがとうございますゼフィラ。」

 

時間がないので走って帰ります。

まぁ図書館から調査団まで走れば5分も掛からないので大丈夫です。

でも彼に会えて良かった。

実はずっとドキドキしていました。

まだ彼がどんな性格なのかは全く知りませんが、波導から悪いポケモンではないとは判断できます。

ガオガエンは悪タイプですけど…。

 

また会えたらいいな、と心から思いました。

 

 

◇◆◇ 

 

 

 

 

明日から仕事が忙しくなるので今年の更新はこれで最後になりそうです。

今年一年ありがとうございました!

来年もよろしくお願いします!

 

 

 

あけましておめでとうございます!2019

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こんにちわ、緋紗奈です。

 

 

 

あけましておめでとうございます!

今年も一年よろしくお願いします!!

 

 

いやー、仕事が忙しくて新年の挨拶が遅くなりましてすみません。

どうにも朝早いから睡魔に勝てなくてねあせる

 

 

最近ポケモンの小説ばっかり書いてたしw

妄想が止まらなくて書きたくて仕方なかったんや!!

 

主要ポケモンは3体。

ルカリオのウィルとガオガエンのゼフィラ、そして色違いジュナイパーのノワルーナです

ゼフィラだけ名前の由来書いていませんが、本編で書く予定なので省略。

 

で、ガオガエンとジュナイパーがいるんだからアシレーヌも出さないと…

と考えてアシレーヌが調査団の団長になったのです。

 

 

勿論デジモンのほうも忘れていませんよ!

ちゃんと描いてますから安心して下さい。

 

今年の目標は1話でも多く更新することですニコ

 

 

 

 

 

というかポケモンの小説のタイトル考えるのに2週間かかったんですけど、

いい加減私の「タイトルを考えるの苦手病」なんとかならんかな

ちなみにこれ、たった1話のタイトル考えるだけでも1ヶ月かかることあるからね滝汗

 

ポケモンの小説のタイトル考えるまでの道筋

第一案→不死のs(いやどう考えても駄目なタイトルやんけ!却下ああぁぁぁ!!)

第二案→古の戦火(……最初これで行こうかと思ったけど気にくわなかった)

第三案→蒼紅の英雄(これに決めた! 夜これから眠ろうとしている時に思いつきました!!)

 

蒼紅は文字通りルカリオとガオガエンのことです。

 

 

では今日はこの辺でバイバイ

 

 

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第5話~霧の山脈にて~

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捕捉

・古代語→古代足形文字のこと。ポケモンが使っていた言語

・ヒラガ文字→1000年前まで使われていた古代足形文字とは違う古代語。

古代足形文字より難しい上に残っている文献も圧倒的に少ない

 

ちなみに一般的に使われているのは足形文字です。

 

 

◇◆◇

 

 

突然ですが私は霧の山脈のダンジョンを攻略中に絶賛大ピンチに陥っています。

それは何故か?

理由は二つあるのですが、先ず一つ目は脚に怪我を負ってしまって自分では動けません。

逃げる時に破壊光線が当たってしまい、結構深い傷になっています。

痛くて立ち上がることさえ出来ません。

 

そして二つ目…。

私は今おんぶされています。

誰にかって?

ゼフィラという名前持ちのガオガエンにです!

 

「(ど…どうしてこんなことになってしまったのでしょう…)」

 

ゼフィラと密着しているから、もう私の鼓動が尋常じゃなく早い

この濃霧の中、ゼフィラは音で周囲を把握しているそうです。

つまりめちゃくちゃ聴覚が鋭い。

私の鼓動の音…聞こえていません…よね?

もし聞こえていたら恥ずかしいどころの話じゃないんですけど!!

今すぐにダンジョンから脱出したいけど、私の荷物はノワルーナが持っているんですよね。

自分では歩けませんし、この状況から逃げることが一切出来ません。

…というか、そもそもダンジョンから脱出できるアイテム持ってなかったです。

 

「(でも…ゼフィラの背中がとても大きいからでしょうか? 不思議と安心します。炎タイプだから体温も熱いくらいだし、はっきり言うと心地良いんですよね…)」

 

ドキドキして落ち着かないハズなのに心地良いという未知の感覚。

やっぱり私はゼフィラのことが好きなんだな、と改めて思います。

 

「脚痛むだろう? もっと体預けてていいぞ。敵の排除はノワルーナに任せているから問題ないし。」

 

「え!? い、いえ大丈夫です。背中貸して貰って、それだけでも有り難いくらいなのに…。」

 

「そうか? でもかなり酷い怪我だから無理をする必要はないからな。」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

ゼフィラの優しげな声が心に響きます。

昨日、一昨日とお会いした時はどちらも気が立ってイライラしておいでだったので余計。

ルカリオは波導を読むと相手の考えていることや気持ちが分かります。

しかし知らなくて良いことまで知ってしまうため、制御出来ないと心を病んでしまう者も少なくありません。

私はカネレ団長の元で修業したので波導を読む能力を制御できます。

普段深く波導を読んだりすることは絶対にありません。

でも今は…ゼフィラの優しくて綺麗な波導を感じていたくてその制御を少し解いています。

結構欲深いんですね私は……。

こんなこと口が裂けても言えません。

 

 

 

さて、どうしてこんなことになったのか順を追って説明しましょう。

まず私は霧の山脈を今度こそ攻略するために万全の準備をして挑みました。

万が一力尽きた時のために『復活の種』も持ったし、お腹が空いて倒れないように『セカイイチ』も複数個用意しました。

まぁいつもこれくらい用意するんですが、それでも駄目なんですよね。いつも10階に差し掛かると疲れが出始めてしまい、14階に到達する頃にはクタクタになってしまいます。

体力は『オレンの実』でも回復するんですが、疲労はそういう訳にはいきません。なるべく疲労を溜めないように行動しているつもりなのですけど…。

それ以前に霧の山脈って何階まであるのでしょう?

あまりの濃霧にクリアした者がいないので誰も知らないんですよね。

だからこそ頑張らなければいけません!

最深部に何があるのか自分の目で確かめなければ!

 

そして霧の山脈に入って二時間。

ようやく12階までたどり着きましたが、もうフラフラです。

 

「はぁ…はぁ…どうしてでしょうか。やけに今回は敵ポケモンとの接触が多いですね。」

 

疲れている原因に戦闘が多いのもあります。

フロア中の波導を感じ取って敵ポケモンの位置を把握して、なるべく接触しないように遠回りしているのに無駄に終わっている感じがします。

もうすぐ13階へと上がる階段があるだろう部屋にたどり着くのに息絶え絶えな状態です。

 

「13階に行ったら少し休憩しましょうか。少し休んで駄目なら撤退ですね。」

 

手にダンジョンから脱出するためのアイテム『あなぬけのたま』を持っていつでも脱出出来るように準備します。

そしてその部屋に足を踏み入れた時だった。

 

「……!!! まずい! モンスターハウス!!」

 

モンスターハウスとは…

入った瞬間に大量の敵ポケモンが出現する部屋のことです。

敵ポケモンだけではなく罠も多いことが特徴。

袋叩きに遭うことも多く、一体一体倒していてもキリがないので範囲技や敵ポケモンの動きを止めるアイテムを持っていないと対策がかなり難しい。

疲労している今の状態ではまず勝ち目がありません。すぐさま逃げなくては…

 

「……あぁ!!」

 

焦って油断した一瞬の隙。

なんと持っていた『あなぬけのたま』をはたき落とされた!

急いで拾おうとしましたが、敵ポケモンに拾われてしまい無理でした。

否が応でも全滅させる道しかなくなってしまいました。

一先ず、通路に避難し一体ずつ確実に倒さなくては…。

 

と、思った次の瞬間でした。

 

「…え? 破壊光……」

 

威力は特大、通常は破壊出来ない通路の壁さえ大破させる高威力技『破壊光線』

それがカエンジシの口から放たれようとしているのが見えました。

いくら鋼タイプの私でもあれを喰らえばひとたまりもありません!

咄嗟にバッグから移動速度を上げる『俊足の種』を口にして回避に専念します。

 

ドオオーーーン!!

 

私の真後ろにあった壁が粉々に破壊されました。

なんとか回避に成功しましたが、まだカエンジシが何体かいるのが見えます。

とてもじゃないですが、まともに相手をするのは危険すぎます。

 

「(ここは強行突破しかありませんね。移動速度が上がっているうちに階段まで一気に行くしかない!)」

 

疲労困憊の体に鞭を打つことになりますが、これは仕方ありません。

多少ダメージは負ってしまいますが、そうでもしなければこのピンチを切り抜けられない。

私は呼吸を整えると奥にうっすら見える階段まで走り出した。

 

「(い…痛い…! でも怯んだら駄目…)」

 

敵ポケモンの攻撃が当たるけど気にせずに階段まで行きます。

 

「グオオオオオォォォォォ!!」

 

そして階段まで後一歩と行ったところで再びカエンジシから破壊光線が放たれた。

 

「いっぎ…!!」

 

足に激痛が走る!

その瞬間に階段まで到達し、私は13階へと上った。

 

 

 

 

「……うぅ……」

 

13階へとたどり着いたけど、無事ではありませんでした。

痛くて動けません。特に足が…。

恐る恐る足へと視線を向けると、なんと足の皮膚が裂けてがズタズタになっていました。

階段へ行くあの瞬間に破壊光線の爆風に当たってしまったみたいです。

折れてはいないみたいですが出血が酷い。

動かなくちゃいけないのに激痛で立つことさえ出来ない。

 

「い…たい……。でも…動かないと……部屋の真ん中にいればまた袋叩きにあって…しまう…」

 

せめて壁際まで行こうと這いつくばりながら移動しますが、足が地面に擦れるたびに激痛が走る。

あまりの痛みで涙が溢れてきます。

10分近く掛かってなんとか壁際まで来ましたが、疲労も合わさりもう動くことが出来ません。

 

「出血…止まっていないみたいです…ね…。」

 

その出血のせいで意識が薄れてきました。

全く考えがまとまりません。

 

「カネレ団長……助け……て……」

 

それだけ口にした私は意識を手放してしまいました。

 

 

 

 

「……ル……」

 

……? 誰かの声が聞こえてきます。

気のせい?

こんなダンジョン内で私に声を掛けるポケモンなんているハズがありません。

 

「……ィル……ウィル!」

 

あれ? 気のせいではない?

しかも種族名ではなく私の名前まで呼んでいる。

一体誰が?

 

「ウィル、しっかりして! 大丈夫?」

 

すっかり重たくなった瞼をなんとか開けるとそこにいたのは色違いのジュナイパー、ノワルーナでした。

 

「……ノワルーナ……」

 

「良かった! 気が付いて…かなりの深手を負っているから心配したよ。」

 

こんなところで顔見知りのポケモンと会うとは思いませんでした。

このまま死ぬものだと本気で感じていた私には救いでした。

 

「…あ、れ…? 何でここにノワルーナが…」

 

「僕達も霧の山脈のダンジョン攻略に来ていたんだ。ちょっと探し物をしててね。そしたらウィルが血だらけで倒れているのを見つけてビックリしたよ。」

 

「そう…でしたか。申し訳ありません、ご心配をお掛けしてしまったようですね。」

 

ふと、深手を負った足のほうを見てみると血溜まりになっていました。

まだ出血が止まっていない様子です。

そのせいか意識を取り戻したものの、頭がボーッとします。

 

「体温が低いね、出血のせいだと思うけど。もうちょっと待ってて、そろそろゼフィラが戻ってくるから。」

 

え? 今なんと言いましたか?

ぜ…ゼフィラも…いるの…?

出血のせいで朦朧としているはずなのにゼフィラの名前を聞いた途端、急速に覚醒していきます。

少し待つと部屋にゼフィラが入って来ました。

濃霧の中なのに黄金の波導を持つため非常によく目立ちます。

 

「あぁ、気が付いたみたいだな。大分傷が深いみたいだが、意識が戻って良かった。」

 

「お帰りゼフィラ。お目当てのもの見つかった?」

 

「代用にはなりそうなものはな。」

 

ゼフィラが私に近付いてきます。

それだけなのに鼓動が高鳴る。

に…逃げたい。でも足が痛くて身動きすら出来ない。

 

「大丈夫か? 何があったかは知らねぇが、足の皮膚が裂けてるぜ。」

 

「は…破壊光線の爆風に当たってしまったみたいで…なんとか階段までたどり着いたのですが、ここで力尽きてしまいました…」

 

「そうか。」

 

ゼフィラが私の傷を見ています。

触ると痛いのが分かっているからか見るだけに留めているみたいですが、見ただけでも分かる酷い傷です。

 

「どう?」

 

「思っていた以上に深いな。出血も止まってねぇし…普通に包帯巻いたくらいじゃ無理そうだな。」

 

「じゃあどうするの?」

 

「仕方ない。焼いて傷口を塞ぐか。」

 

「……え?」

 

「鋼タイプのお前にはかなりキツいけど、このままだと出血多量で危険だ。めちゃくちゃ痛いだろうけど我慢出来るか?」

 

どれくらい痛いんでしょうか。想像出来ません。

でもゼフィラは私の体のことを考えてそれが一番最善だと判断したのでしょう。

だから私も覚悟を決めなくては!

 

「分かりました。お願いします。」

 

「よし。ノワルーナは水を汲んできてくれ。チーゴの実はあるけど冷やした方が楽になるだろうからな。傷口も綺麗にしないとだし。」

 

「うん、分かった。」

 

「じゃあ早速始めるぞ。」

 

そういうとゼフィラは私の足を持ち上げて自分のお腹の辺りに近づけました。

はい!? な、なんで…焼いて塞ぐって言ってたのに何をしているんですか!?

 

「ゼ…ゼフィラ…あの…」

 

「あ? あぁ、そうか知らないのか。俺炎タイプなんだけど口から炎吐けないんだよ。臍(へそ)からしか炎出せないんだ。腰の周りの炎も臍から出ているものだ。炎のベルトと呼ばれている。」

 

「えぇ!? そうなんですか!? す、すみません勝手に動揺して…」

 

「いや、知らなきゃそれが普通の反応だろ? 気にするな。」

 

うう…。ゼフィラが冷静すぎて動揺してしまった自分が恥ずかしいです。

穴があったら入りたいくらいに恥ずかしいけど事態は待ってくれません。

ゼフィラの腰回りの炎が更に激しく熱を放ちます。

そして「ジュウ」という音と共に激痛が全身を駆け巡る。

 

「うっ……!!!」

 

「頑張れ。なるべく早めに終わらせる。」

 

い、痛い痛い痛い痛い!!

でものたうち回りたいのを我慢して必死に動かないように堪えます。

気を失った方が楽になるだろうけど、あまりの激痛で気絶しそうになると痛みで覚醒するを繰り返す。

ほんの数分でそれは終わりましたが、私にはとてつもなく長い時間やっているように感じました。

 

「終わったぞ。もう大丈夫だ。」

 

「はぁ…はぁ…。ありがとう…ございます。」

 

ゼフィラは持っていたバッグからチーゴの実と植物の葉っぱを取り出しました。

30cmはありそうな長い葉っぱをくしゃくしゃにすると、今度はチーゴの実を握りつぶしてくしゃくしゃにした葉っぱにチーゴの実の汁を塗っていきます。

一体何をしているのかサッパリ分かりません。

 

「これは復活草って植物の近縁種の葉っぱだ。本当は復活草そのものがあったほうが良かったんだが、あにいくこれしか見つからなくてな。復活草にはかなり劣るがそれなりに薬効がある。痛みを和らげることくらいは出来るだろう。ノワルーナが水持ってきたら足に巻いてやるからちょっと待ってな。」

 

「は…はい」

 

ゼフィラが私が今抱いていた疑問に全て答えてくれました。

もしかしてまた顔に出ていましたか?

これまた恥ずかしい…。やっぱりちゃんと修業しないと駄目みたいです。

しかしゼフィラ、驚くほど詳しい。

復活草の存在自体は私も勿論知っていますが、その近縁種なんて全く知りません。

復活草が見つからなかったからそれで代用するなんて私には思いつきません。

一体どれだけの知識を持っているのでしょうか?

私には検討がつきません。

 

「ゼフィラ、水持って来たよ。」

 

そこへ水を汲みに行っていたノワルーナが戻ってきました。

ゼフィラが水が入った容器を受け取るとなるべく痛くないように水を私の足へかけます。

 

うぅ…さっきほどじゃないけど滲みて痛い…。

 

そして傷口を綺麗にすると先ほどチーゴの実の汁を塗った葉っぱを私の足へ巻いていきます。

確かに痛みが引いている気がします。

でもそれ以上に傷が酷いため気休め程度といったところでしょうか。

 

「応急処置だけどこんなものだろう。さて、これからどうしようか。」

 

「どう…とは?」

 

「いやね、ウィルだけ先に脱出させようかと最初思ったんだけど予想よりもウィルの傷が深かったからね。ダンジョンから脱出してもウィル歩いて街まで戻れないだろう? 調査団の仲間が近くにいるなら話は別だけど、ウィル1人でここまで来たんだよね?」

 

「……あ……」

 

今の私は一人で動くことが一切出来ません。

ゼフィラ達に付いていくことも、街まで辿り着く事も到底不可能。

霧の山脈は街から比較的近い場所にありますが、いくら近いと言ってもそれなりに距離はあります。

それに霧の山脈の周りは原生林で街とは違い弱肉強食の生存競争が起こっている場所です。

そんな原生林に全く動くことが出来ない私がいれば一瞬で餌食にされるのが目に見えています。

 

「…どうすればいいのでしょう?」

 

「そうだな。……う~ん……。」

 

ゼフィラが何やら考え込んでいます。

彼らにも予定があるのにそれを崩してしまって申し訳ない気持ちになります。

 

「…ノワルーナ。お前一人でここから先の敵ポケモン全部倒せるか?」

 

「問題ないよ。」

 

「じゃあノワルーナ敵の処理を頼む、道具もお前が持て。俺はウィルを背負うから戦いには参加出来なくなる。ウィルを調査団まで送り届けるけど、今はダンジョン攻略を優先させるぞ。」

 

「了解!」

 

「え!?」

 

それはつまりゼフィラが私のことを背負ってこのままダンジョン攻略をするということですよね!?

ダンジョン攻略中私にずっとゼフィラと密着していろと!?

ゼフィラは100%善意で言ってくれているんですけど、一体どれくらいの時間ですかそれは。

それほど長い時間ゼフィラと密着していたら私の心臓が保たないです!

 

「そ、そんな…ただでさえご迷惑をお掛けしているのに…。」

 

「困った時はお互い様だろ? 重症のウィルをこのまま放っておくことは俺には出来ない。でもここまで来てダンジョンから脱出するのは惜しいしな。俺の勘では後4~5階行けばいいハズ。ノワルーナは意外と細いからウィルのこと背負えないし、それに今のウィルは血を流しすぎて体温が低いから、炎タイプで体温の高い俺と接していた方がいい。」

 

ぐぅの音も出ない正論。

駄目です、どうあがいても私にはゼフィラに背負われる運命しかない。

 

「お…願いします…。」

 

「納得してくれたみたいだな。ノワルーナ彼女を俺の背中に乗せるの手伝ってくれ。」

 

「分かった。ウィル、ちょっと失礼するよ。」

 

「は…はい、ありがとうございます。」

 

 

と言うわけで私はゼフィラに背負われることになりました。

ゼフィラが近付いただけでドキドキしてしまうのにこんなに密着していたら…

お願いですから私の鼓動の音にだけは気付かないで下さい!

でもゼフィラの毛並みって調査団の通信担当であるニャオニクスと全然違うんですね。

ニャオニクスはフワフワしてて、ゼフィラは固いけど手触りが良い。

頬から長い毛が生えてますけど、そちらは体よりは柔らかい。

……などと、意外と観察している自分がいます。

 

熱いくらいの体温は血が足りなくて低体温の私には丁度良い。

ゼフィラの優しくて綺麗な波導もきっと私が心地良いと思う要因の一つでしょう。

そして私は気が付かないうちにゼフィラに完全に体を預けて眠っていました。

途中でハッと気付いて起きたのですが…

 

「寝てて良いぞ。何かあったら起こすから」

 

と、ゼフィラに言われて再び瞼を閉じて眠りました。

疲労も合わさり先ほどより深く眠っていたのか戦闘している音が響いても全く起きないほど。

次に目を覚ましたのはダンジョン攻略が終わった時でした。

 

 

◇◆◇

 

 

なんかめっちゃ長くなったぞ!?

前書きと後書き合わせると7000字近くとかやべぇ!!!

多分次はここまで長くならない…ハズ

 

 

 

【ポケモン小説】―蒼紅の英雄― 第6話~ヒラガ文字~

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なぜ前回、カエンジシが「破壊光線」使ったかというと…

ポケモン超不思議のダンジョンをやっているときの依頼で

「よーし、やるぞー!」

と意気込んだ瞬間にカエンジシに破壊光線ぶっぱされた思い出があるからです

(かなりトラウマ)

 

◇◆◇

 

 

「……ル…ウィル。 起きられるか? ウィル」

 

「うー…ん、待って下さい団長…昨日の残りの書類がまだ…」

 

「…完全に寝ぼけてるなこれ。起きろって、最終フロアに着いたから。」

 

「……え?」

 

誰かの声が聞こえて目を覚ますと灰色の毛が目に映りました。

そして次に見えたのが紫色の瞳。

あれ? わ、私今どんな状況なんですか?

えーと、確か霧の山脈を攻略しようとして、疲労で動きが鈍ったところを破壊光線で攻撃されて、足を大怪我してしまってそれから……そう、ゼフィラとノワルーナが助けてくれたんです。

それで私は足を怪我して動けないからゼフィラが私を背負って…

 

「あ…えっ、はい!? もしかして私眠って……。」

 

「そうだよ。やっと目が覚めたみたいだな。」

 

ようやく完全に意識が覚醒しました。

なんたること、応急処置をして貰っただけではなく、背中で眠ってしまったなんて…

あまりの恥ずかしさに一気に赤面します。

 

「も、申し訳ありません! ただでさえご迷惑を御掛けてしているのにこんな…」

 

「寝てて良いって言ったのは俺だ。謝る必要はない。」

 

ゼフィラが全く気にする様子もない感じで話しかけてきます。

なんでこんなに優しいんですか、悪タイプには一切思えません。

例外は勿論ありますけど大体悪タイプってちょっと意地悪っぽいところがあったりするのに…。

これ以上好きになるつもりないのにどうしましょう。

 

「しかし随分疲れていたみたいだな。爆音とか響いていたのに全く起きねぇし、霧の中をずっと波導を頼りに動いていたせいか?」

 

「はい。やはり濃霧の中では目は役に立ちませんし。ゼフィラは聴覚を頼りにしているんでしたよね?」

 

「ああ、そうだよ。にしては疲れすぎじゃないか? 一応訊いておくけど波導で感知する範囲っていつもどれくらいにしているんだ?」

 

「いつもですか? フロア全部ですけど。」

 

「……は?」

 

私の発言を聞いたゼフィラが呆れたような声を出しました。

私何か変なこと言いましたっけ?

しかしその次に言われたことは想像出来ないものでした。

 

「お前、馬鹿だろ。」

 

「ばっ…!?」

 

あまりに急に言われた言葉に開いた口が塞がりません。

ば…馬鹿ぁ!?

え? な、なんでそんなこと言うんですか、こっちは必死なのに!

 

「お前1フロアがどれくらいの広さか分かってるのか? いくら波導の扱いに優れていてもそんな広い範囲ずっと波導で探っていたら疲れるに決まってるだろ! ただでさえどれくらい階層があるダンジョンか分からないのにそれは自殺行為だ。」

 

ゼフィラが言っていることは分かります。

確かにいつも疲弊してしまうのは広いフロアを全て波導で探ろうとしているためです。

 

「ですが、このダンジョンは常に濃霧で覆われています。視界もほぼ零と言っても過言ではありません。そんな場所だから波導で広い範囲を探ろうとするのは当然ではありませんか! 敵ポケモンだっていつ襲ってくるか分からないのに」

 

「だからそれが無駄なんだよ。」

 

ゼフィラ、私の主張を一刀両断である。

思わず「どこが無駄だというのですか?」と怒りを込めた口調で言ってしまいました。

しかしそんな怒気を含んだ声にもゼフィラは全く怯みません。

 

「ダンジョンに同じ地形はない。ある程度予想は出来るけど階段の位置だって違う。そんな場所を1フロアごとに全てを感知しようとするのが無駄な労力だと言っているんだ。道具を使うならまだ分かるけど、それに一切頼らず自分の力だけで攻略しようとしているんだろ? なら体力を温存させるために感知するのは精々自分の周り半径4マスか、どんなに広くても10マスくらいで十分だ。」

 

「で、でもここのダンジョンは霧で…」

 

「濃霧で視界が悪いっていうのはここにいる全てのポケモンに共通する条件だ。敵ポケモンだって俺達のこと直前にならないと気付かないヤツが多い。確かに先にこちらが気付けば先手攻撃を仕掛けることが出来て有利に立ち回れる。が、『じごくみみ』って敵ポケモンの位置が分かるラピス付けてると分かるけど敵ポケモンの動きは予想するのが難しい。俺でもどこに行くのか分からないことがあるしな。だからさっき言った範囲に入ったら攻撃するで問題ないだろう。」

 

ほとんど言い返せないまま撃沈しました。

でも言われてみれば確かにそうです。

むしろ今まで何故気が付かなかったのでしょうか。

私はなんて無駄なことをしていたか…。

これではいつまで経っても攻略出来るハズがありません。

 

「そう…ですね。ゼフィラの言う通りです。私が間違っていました、申し…訳あ、り…ません。」

 

自分が不甲斐なくて悔しい。

まだまだ未熟なのだと改めて気付かされました。

最近賞賛ばかりされていて浮かれていたのかもしれません。

でもそんなのただの言い訳だ。

もっと柔軟な思考を持って、何故攻略に失敗するのかよく考えればゼフィラに言われたことだってとっくに気付いただろうに。

全く学習もせず同じ失敗繰り返すのはただの愚か者だ。

 

「ゼフィラ、いくら調査団のメンバーでも女の子泣かせたら駄目だよ。」

 

「そ、そうだな。悪いウィル」

 

「へ?」

 

泣いている? って誰が?

そう思って頬に手をやると濡れていました。

自分でも気が付かないうちに涙を流していたようです。

慌てて目を擦って止めようとしたのですが、止めようとすると更に涙が溢れてきて駄目でした。

それどころか更に酷くなってしまい、ついには声を出して大泣きしてしまったのです。

ゼフィラが明らかに困っているのに自分ではどうすることも出来なくなってしまいました。

 

 

 

 

「…本当に悪かった。ちょっと言い過ぎたようだな。」

 

「ち…違うんです、これは自分が、情けなくて…」

 

どうしよう。困らせたくないのに自分の感情が制御出来ない。

するとゼフィラが私を抱えていない右手を伸ばして私の頭を優しく撫でました。

 

「まぁ…俺も悪かったし、落ち着くまで泣いてていいから…」

 

「ご…め、んな、さい…」

 

ゼフィラにそう言われて安心してしまい、それからしばらく泣き続けてしまいました。

ひとしきり泣いてやっと落ち着いたのは5分ほど経った頃。

こんなに泣いたのは体の弱い母が重い病にかかったと父から連絡があった時以来でしょうか。

 

「落ち着いた? 全くゼフィラも容赦ないから。」

 

「だから悪かったって言っただろ。」

 

「いえ、ゼフィラは私のことを案じて叱って下さったのです。それに別にゼフィラが怖かったのではなく、自分が不甲斐なくて…」

 

「ゼフィラが怖いのは初対面のポケモン全員が思うことだよ。仏頂面だからね。」

 

「ノワルーナ…」

 

「睨まないでよ、本当の事じゃんか」

 

そんな二人のやり取りを見て思わず私は「ふふっ」と笑ってしまいました。

それを見たゼフィラとノワルーナはもう大丈夫だと確信したのか、止まっていた最終フロアの調査を開始しました。

勿論私も参加します。

動くことは出来ませんが、眠ったお陰で疲労もある程度なくなっていますし、フロアの僅かな変化も逃さないように丹念に波導を読んで辺りを探ります。

すると、霧で肉眼では分かりにくいですが、住居があったような痕跡が見受けられました。

どれも壊れていますが石を積んで作られた壁や、暖炉のようなものまで…。

かなり古いですが、誰かがここに住んでいたことは間違いないようです。

 

「一体ここで何があったのでしょうか? 自然に崩れた…というよりは大きな力で壊されたような感じですけど…」

 

「そうだな。これは久しぶりの当たりかな。」

 

当たり? 当たりとはどういうことでしょうか。

そのことをゼフィラに聞こうとした時、奥の方を調査していたノワルーナが足早に戻ってきました。

 

「ゼフィラ来て! ヒラガ文字を見つけた!」

 

「よし、分かった。行くぞ。」

 

「え!?」

 

こんなところにヒラガ文字!?

と、いうことはこの住居の痕跡は1000年前のものということでしょうか。

ノワルーナに案内され、着いた先にはまたしても壊れた壁の一部があり、それには確かにヒラガ文字が書かれていました。

1000年前のものだから、ところどころ掠れていますがなんとか読めそうです。

ヒラガ文字はまだ参考書がないとまともに解読が出来ませんが、とりあえず私が読めるところは…。

 

 

 

ここに※げてきて※※になる。

※のところはここに※れていることに※※かれてはいない。

でも※※の※※だ。この※くの※※に※んでいた※と※※が※れなくなってしまった。

※※※の※※に※げるしかないのか?

しかしあの※※から※げ※れる※※はない。

せめて※※だけでも※※してくれないか※※するしかないのだろうか。

けどあの※※※※※は※※に※※を※さない

 

 

 

「(うぅ…やっぱり参考書がないと難しいところは分からない。もっとちゃんと解読出来るようになりたいです。)」

 

参考書はノワルーナが持っている私のバッグの中にあります。

なのでノワルーナに参考書を取って貰おうと声を掛けようとした時でした。

 

「なんて書いてあるの?」

 

「ここの文が、『ここに逃げてきて半年になる。今のところはここに隠れていることに気付かれてはいない。』 って書いてあるな。それでこの次が…。」

 

「はい!?」

 

一瞬頭が真っ白になりました。

目の前で起こっていることが理解出来なかったからです。

でも…もしかしなくてもこれは…!

 

「ぜ、ゼフィラ…ヒラガ文字…読めるんですか!?」

 

「読めるけど、それがどうかしたか?」

 

「どうかしたか? ではありません! エンシェント調査団にいるメンバーだってヒラガ文字をまともに読めるポケモンいないんですよ! 皆参考書持って一文解読するだけでも数日かかることだってあるのにあんなにスラスラ読めるなんて…」

 

まさに衝撃の一言です。

一番のキャリアがあるカネレ団長でも無理なのに、こんなにあっさりと…。

驚きのあまりそれ以上声が出ず、まるで陸に打ち上げられたコイキングのように口をパクパクさせるしかありませんでした。

 

「ゼフィラ、ウィルが驚くのも無理ないよ。僕だってヒラガ文字勉強してるけど本当に簡単なところしか読めないもん。」

 

「ヒラガ文字は難しいからな。それは仕方ない。」

 

「は…はぁ…そうですけど…はい…。」

 

最早茫然自失に近い状態です。

頭がクラクラしてきました。

ショックが大きいですけど、ここは冷静になってゼフィラに解読を任せるしかありません。

 

「え、っと…ゼフィラ、他の文も解読をお願いしてもいいですか?」

 

「ああ、いいよ。じゃあ次の文から 『でも時間の問題だ。この近くの洞窟に住んでいた皆と連絡が取れなくなってしまった。最早別の場所に逃げるしかないのか? しかしあのせ…』……う~ん…」

 

「どうしましたか?」

 

スラスラと読んでいたゼフィラの声が淀みました。

一体どうしたのでしょう?

何かを考えているようですが…。

 

「…すまないウィル。分からないところがあるからそこは飛ばすけどいいか?」

 

「あ、はい。構いません。」

 

ヒラガ文字は本当に難しいですからね。文字一つで複数の意味を持つこともあります。

あれほどスラスラ読めるゼフィラでも読めない部分があるのは仕方ないことです。

 

「えーと、続きが…『しかしあの……から逃げ切れる自信はない。せめて子供だけでも見逃してくれないか交渉するしかないのだろうか。けどあの……は絶対に我々を逃(のが)さない。』 …とこれでここに書いてあるのは全文だ。」

 

「凄いですゼフィラ!」

 

本当にほぼ解読してしまいました。

調査団でこれほどの文を全部解読しようとしたら恐らく2週間はかかってしまうと思います。

それをこの短時間で…凄いとしか言いようがありません!

 

…それにしても気になる文章ですね。

『逃げてきた』 『隠れていることに気付かれてはいない』 『時間の問題』 『皆と連絡が取れなくなってしまった』 『子供だけでも見逃してくれないか』

今聞いただけでもこれだけ頭を傾げる文面が存在している。

何かから逃げてきた、そして隠れていて気付かれたら何者かにやられるということでしょうか?

一体何から逃げて隠れていたのでしょう。

そしてここの壊された痕跡から察するに”それ”に見つかってしまい、そしてやられてしまった…?

 

「どういうことなんでしょうか?」

 

「……さぁな、俺には分からない。ヒラガ文字はこれで全部か?」

 

「僕が見つけたのはこれだけだよ。他にももしかしたらあるかもしれないけど。」

 

「もう少し探しますか? もしそうなら協力しますよ。」

 

「いや、いい。俺が求める情報はないと思う。それに夜になる前にウィルを調査団まで送り届けたいからな。もう脱出しよう。」

 

「了解!」

 

「分かりました。」

 

ということで霧の山脈から脱出することになりました。

この時私は知らなかった。

ゼフィラが読めずに飛ばしたあの部分…。

ヒラガ文字が読めなかったのではなく私に教えられないことが書かれていただけだったことを…。

 

 

◇◆◇

 

 

 

※おまけ※

描いたのはいいけど当初考えていた構想じゃなくなってしまい、使用できなかったイラストです。

 

 

 

 

 

 

仕事の都合上すぐには直せませんが、誤字脱字がありましたらご報告お願いします。

 

 

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